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ブログ「ツァラトゥストラはこう言っている?」の姉妹編。気になるニュースや雑感・着想のメモ等(エントリーへのリンク付きTBかエキサイトブログのみTB可です。)
by zarathustra1883
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「非米的背景の蓄積」と「知米派の人材」が必要である

また天木直人のブログから。

11月20日のエントリー「米国を理解しない者たちが唱える日米同盟のもろさ」
http://www.amakiblog.com/archives/2007/11/20/#000595

 日本と米国との間には、強固な信頼関係などいまだ一度も出来ていないのだ。そのような関係を築き上げた指導者は一人もいないのだ。


天木氏はこう述べて、個人的な関係をしっかり築く必要性を言う。それはそのとおりだろう。しかし、個人間の関係によって日米関係が悪化・希薄化しているのだろうか?私にはそうは思われない。

なぜか?

かつてはアメリカ政府にとって東アジアで最も提携する価値があり、また、利用価値のあるパートナーは、日本の政府や企業であり、他に代わりになるような相手はなかった。しかし、近年はいまだに日本の政府や企業は(米軍基地や思いやり予算や無料ガソリンスタンドのように)利用価値はあるとしても、相対的な価値が下がった。つまり、東アジアでは他の国々が相対的に台頭しており、特に中国は将来的に日本以上に有益なパートナー足り得るという認識が形成されている。(ヒラリーの発言などが代表的だろう。)

これが日米関係の希薄化(?)の原因だと思うからだ。このように、マクロな状況が変わったために、アメリカの側(政府や企業など)から取り立てて日本との関係を重視する必要性が下がったことが関係の悪化・希薄化に反映していると見るべきであろう。

この際、相手(アメリカの政府や企業)の側から振り向いてもらおうとするならば、媚びることは逆効果である。媚びればアメリカ側はいくらでも要求を吊り上げることができるからだ。アメリカを良く知ることは重要だが、その際、媚びてはならない。

逆に、アメリカ側に高く売り込むためにも「背景」を持っておくことだ。ここで言う「背景」とは「アメリカ以外とのネットワーク」である。たとえば、アメリカがアクセスできない相手と日本がアクセスできるならば、アメリカにとって日本は利用価値があり、場合によっては頼らなければならない相手になることができる

もう少し具体的なイメージを描くならば、イランや中南米の反米的な国々とのコンタクトをとり、連携を強めながら、同時にアメリカとの関係をほどほどに保ち続けるならば、アメリカ側がそれらの国々とコンタクトをとりたい状況が生じた場合、日本はアメリカにとって必要な存在になる、といった具合だ。

外交官や政治指導者たちの個人の資質・努力または外務省という組織の怠慢のようなところに原因を見出しても仕方がない。そのような捉え方は(副次的な要因は捉えているかもしれないが)問題の本質を捉え損なっており、問題の解決には至らないからである。


それから、次の点も興味が引かれる。

 今日の日米関係を論ずるとき、日本人は日米同盟を絶対視する者か、あるいはいたずらに米国を批判する者かの両極端に分かれる。その中間がないのだ。この実態こそ日米同盟関係の脆さを象徴している。


両極端に分かれるのは、「ネット上の世論」を見ているからかもしれない。ネット上の言論は先鋭に一面化されたものが目立つ傾向があるからだ。

ただ、天木氏が指摘するとおり、アメリカを知らなければ、アメリカを嫌うか絶対視するしか道はない。ある部分では協力し、別の部分では距離を置くというようなことは、相手の動き方や考え方をよく理解していなければできないからである。その意味で、日本の人々の間で、もっと「知米派」が増えなければならないのだろう。

私としても、アメリカについてもう少し研究する必要を感じている。今は中国を中心にいろいろ調べているので、それが一段落着いたらアメリカについて調べようと思っている。
by zarathustra1883 | 2007-11-23 22:32 | 世界情勢・外交
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