ブログ「ツァラトゥストラはこう言っている?」の姉妹編。気になるニュースや雑感・着想のメモ等(エントリーへのリンク付きTBかエキサイトブログのみTB可です。)
by zarathustra1883
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群馬県の医療費無料化政策について

中学3年まで入通院の医療費無料化 群馬県、10月から

2009年1月29日20時56分

 群馬県は29日、中学3年生までの入通院の医療費について、所得制限や一部自己負担などの条件は設けずに一律、無料にできるように市町村へ助成する、と発表した。県の09年度当初予算案に約25億6800万円を計上する予定で10月から実施する。都道府県単位でこうした助成制度を導入するのは初めて。

 少子化対策などから、乳幼児や子どもの医療費を無料にする自治体は全国で増えている。ただ、多くは一部の自己負担金や所得制限を課しており、中学3年生までの入通院費に助成をしている東京都も、独自に上乗せ助成している23区などを除き、一定の自己負担を課している。無料化している都道府県でも、小学校入学前までが多く、中3まで、すべて公費負担しているところはないという。

 患者が、診察を受けた時に窓口で支払う医療費は、原則3割自己負担で、小学校入学前の子どもは2割に減免されている。この自己負担分について市町村が助成すると、都道府県が原則半額を負担する仕組みになっている。

 群馬県内のほとんどの市町村は、県に、今回発表した助成制度の導入を求めており、実現の可能性が高い。大沢正明知事は「市町村と協調してやっていきたい」と話した。

方向性としては悪くない。こうした政策が広まっていくことが望ましいが、そのための財源をきちんと確保することが前提となる。課税自主権がほとんどない日本の地方自治体にそれができるかどうかは疑問である。(課税自主権があっても税源がない自治体ではどのみち不可能だが…。)

ただ、少子化対策という意味で行うならやや的外れな部分もあるだろう。少子化対策をしたいなら高校や大学の学費を下げること(無料化が望ましい)が肝要であり、確実に学費が下がったままであるという信用を得ることが必要であるというのが私の考えである。
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by zarathustra1883 | 2009-01-30 03:26 | 政治ニュース

橋本徹による行政組織の私物化?

橋下知事「2年目は組織強化」 外部登用50人の意向

2009年1月27日1時55分

 大阪府の橋下徹知事は26日、来月6日で就任1年になるのを前に報道各社のインタビューに応じ、「2年目は組織強化」と述べ、新年度に50人近い外部の人材を登用する意向を明らかにした。「政治的任用の仕組みは絶対に必要。僕の価値観をこの巨大組織に注入したい」と語った。

 新しい府庁組織について橋下知事は「決定と執行を分けた組織体にする」と説明。09年度から、外部人材を加えた戦略本部が府政運営の基本方針を決め、職員はそれに従って業務を執行するという構想を示した。

 外部登用の規模は、戦略本部や各部局の部長などに20~30人、監査委員事務局に公認会計士15人を登用するとし、「そのためには新規採用をある程度控えたい」と述べた。

 また、太陽電池などの新エネルギー関連工場の新設が相次ぐ大阪湾岸部について、「世界に向けた新エネルギー供給拠点として打ち出す」と強調、関西経済の再生につなげたいとした。湾岸部の超高層ビル「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC)への府庁移転構想についても「世界に発信するシンボルになる」と語った。

 財政再建については、08年度予算の削減効果などで09年度は「光が見えた」とし、10年間続いている赤字予算からの脱却に意欲を示した。


asahi.comより。

これは「組織強化」ではなく、「組織弱体化」だろう。もっとも懸念すべきなのは、小泉が経済財政諮問会議を利用して行って日本の社会をぶっ壊したのと同じことになることだが、官庁の力量という観点から見ても、「決定と執行を分ける」ことによって、現場も法令も知らない門外漢が勝手に決めたことを実務家が執行する形になるから職員のモチベーションは相当下がるだろうし、これを長期的に続ければ現場の政策形成能力も、ただでさえ低いのにさらに低下するだろう。結果を言えば、「上有政策、下有対策」という、どこかの国と同じ構図ができていくだけだろう。

こんなことにさえ思い至らないとすれば、橋本痴事はやはり正真正銘のバカだとしか言いようがない。この人がやることは、単なる小泉の真似事ばかりである。

このような「周回遅れの新自由主義者」が「僕の価値観をこの巨大組織に注入したい」というとき、行政組織を私物化したいという意思表示にしか聞こえない。
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by zarathustra1883 | 2009-01-30 03:18 | 政治ニュース

日本の財政構造について、橋本痴事も少しは理解してきたようだ。

「国、暴力団以上にえげつない」橋下知事 事業負担金で

2008年11月28日23時27分

 大阪府の橋下徹知事は28日、府北部地域の7市長との懇談会で、国の公共事業に都道府県が負担金を支出していることについて「国があって、上納させられて、それこそ暴力団組織以上のえげつなさだ。これを変えないと何もやろうと思うことができない」と批判した。

 08年度の府の建設事業費約2千億円のうち、国事業への負担金は約400億円。橋下知事は「国の事業は国の責任と金でやってほしい」と持論を展開。「(国に)上納させられて、がんじがらめにしばられている。国に払う分が先に固められているのが納得いかない」とまくし立てた。


橋本痴事さんよ。今頃気づいたのかい?知事なんてやらなくてもそのくらいのことは少し勉強すりゃ分かることなんだがね。中央政府の公共事業に地方政府の財政が動員されているわけなんだが、だから、かつて3000もあり、現在も1800くらいある自治体は「どこも揃って」財政が厳しいんだよ。財政の硬直性は中央政府の政策と行政の法的構造の賜物なの。

で、財政支出によるサービス給付の主体は、日本の場合、中央政府でなく地方政府だから、財政出動しようと思っても実行部隊がいなくなっているのが日本の行政の実情さ。気づかないよりマシだが、気づくのが遅すぎ。

ただ、中央政府の公共事業でも自治体負担分があることについては、それなりの合理性もある。その地方に事業が行われることによって、その地方にメリットが生じることがあるからである。この部分のバランスは一概に言うことができないので、橋本の単純すぎる意見(中央政府が行う事業は中央政府だけが負担せよという意見)にそのまま同調するわけにも行かないのである。

最近、橋本は中央政府に財政負担を押し戻そうとしている傾向がある。これは反新自由主義の風潮がある程度強くなってきたことに対する彼なりの対応という面があるような気がする。もちろん、法人課税の大幅減収が見込まれる大阪府が少しでも財政負担を減らすための方策というのが直接の理由なんだろうが。
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by zarathustra1883 | 2008-12-01 02:48 | 経済・財政

橋下痴事はコイズミの真似ばかり

橋下知事「市町村に権限を」補助金を交付金へ改正検討
2008年05月07日22時05分

 大阪府の橋下徹知事は7日の記者会見で、府から市町村への補助金のあり方について「府が住民ニーズを把握して支援する時代ではない」と述べ、来年度以降、具体的な使途を限定しないで市町村に交付金を配分する制度に順次、改めていく意向を示した。

 府は市町村への補助金などとして、07年度当初予算で304件、計4742億円を支出している。事業内容を府が定め、それを実施する市町村に補助するのが一般的だ。

 橋下知事は会見で「複雑化した現代社会では府が全域の住民ニーズを的確に把握して一律的に支援する時代ではない」と指摘し、「市町村に権限と金を移していかないといけない。市町村と府の役割をきちんと分けて、地方分権を徹底したい」と語った。


以上、asahi.comより。

ふーん。「府が住民ニーズを把握して支援する時代ではない」ねぇ。。。

もともと都道府県は、そういう類のサービス提供はほとんどしていないと思うがねぇ。行政学を少しでもかじったことがある人間なら誰でも知ってると思うんだが、都道府県の事務の85%は機関委任事務だったんだから。これは地方財政の制度にも、起債制限がかかる限度の違いという形でも反映している――古い制度で言えば、市町村は赤字が表十財政規模の20%で制限されるが、都道府県は5%で制限されることになっていたのだが、現在の制度でもだいたい同じような扱いのはず――くらいの話なわけだ。これは、要するに、市町村とは違って都道府県は中央政府の事務を下請けする要素が強いから、それが機能しなくなると中央政府が困る。だから、基準が厳格だった、ということなのだ。

こんなの行政学とか財政学をやった人間なら誰でも知っている話だと思うが、橋下の話はそれとは全然噛み合わないよね。単にコイズミが言ってたことを真似してるだけって感じだな。さすが橋下


で、最後の「市町村に権限と金を移していかないといけない。市町村と府の役割をきちんと分けて、地方分権を徹底したい」というのが橋下の狙いなワケだが、これはコイズミが「民間にできることは民間へ、地方にできることは地方へ」と言っていたのと全く同じ発想なわけだ。

で、これをやるとどうなるかというと、「権限と金」を移すと言ってはいるが、経験則から言って「権限と金」は移らずに事務(仕事)だけが移るというのがパターンなのだ。移るというより、押し付けるということだ。で、押し付けられた市町村はどうするか?もっと弱いところに負担を押し付けることになっていくわけだ。私はこれを「より小さく弱い主体への負担の押し付け」として捉えるが、もう少しメジャーな言葉で言えば「弱者切捨て」の政策であり、もう少し強く言えば、「弱いヤツは死ね」と言っているワケだ。有権者には、そこのところをよく理解して反応してもらいたいところだ。
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by zarathustra1883 | 2008-05-08 00:36 | 政治ニュース

自覚がない床屋政談について

4月20日にメインブログにトラックバックがあった。見てみたらまたもや酷い内容だった。

アホくさくて論争する気にはなれない(そもそもブログの更新自体やってる暇がない)が、こちらにメモだけしておくことにする。

> 地方の財政が切迫しているのは理解するが、それにより税負担を強いるのは筋が違う。地方は産業を興し、それで利益を得るのが筋だ。

経済と財政を混同している見本のような言説だな。

> 地方はとかく道路を作れとか、箱物を作れと税金を無駄に使い続けてきた諸悪の根源だ。そして今回はガソリンである。

ほう。地方が諸悪の根源ねぇ。

道路を作れとか箱物を作れといったのは「地方」ではないんだがね。そうした要望は地方にも昔からあったが、どの時代も均質に作られたわけではなかった。それなのに90年代に急激に増えたのは、中央政府の意向によって作られたからだ。上の意見は、調べもしないでいい加減なことを言っている見本である。

初期には補助金で自治体を誘導し(なお、この誘導に自治体が「自由意思」で参加したとは言えない。「歳入の自治」が保障されていないからである。)、それを続けた結果(90年代後半以降)、債務が膨らんで自治体がそれに答えられなくなったら交付税措置によってさらに誘導して行われたのが、財政赤字を膨大に膨らませた構造である。

この程度のことは、少し調べればすぐにわかるのに、そんなことも知らんのか?


そうした「(現場を知らない)中央の決定が先にありき」の公共事業だったことが、有効な施設が少なくなった大きな原因だと批判するならまだしも、そうした仕組みすらわかっていないなら、わかったような口は利かないのが賢明というものだ。

> 産業を興さず、税にのみ頼るような地方など切り捨ててしまえばいいのである。税金の撤廃にはそれが必要だ。

観念論だな。同じ論理を転用しよう。

「産業に加担せず、税にのみ頼るような老人・障害者など切り捨ててしまえばいいのである。」

これを是認するのかどうか?一般には是認されないと思うがね。このブログの左側に置いてあるリストの『私的所有論』のロジックが私の依拠する論理であり、当然、これを是認しない立場だ。説明は一言では不可能なので省く。

また、「税金の撤廃」が必要だということ自体も意味不明である。例えば、所得再配分が不要だというのなら、経済格差も無際限に開いてよいということになる。他のエントリーもちょっと見てみた限りでは、この人は、税は給付に変換されるということを知らないらしい。


> 地方での生活が苦しければ中央に出てくればいい。

どうやら、当該ブログの主は、個人の価値観や生活の問題と政策との区別もついていないらしい。

それは措くとしても、去年のNHKの番組で八代尚宏がこれと同じことを言っていた。それに対して民間人に反論されてコテンパンにのされていた。民間人たちの主張はこうだった。「どうして中央に出なければいけないのか?」と。これに対して説得力のある説明をすることは難しいだろう。(上記の意見自体が、あまりにも一面的なものの見方にすぎないから、この程度の切り替えしでも十分な説明は不可能になるのである。)

(さらに言えば、これが簡単にできることだとした場合、東京は人口でパンクし、スラムができ、失業者が蔓延る街になるだろう。東京に行っても、それが大量現象として起こるならば、日本国内に存在しうる仕事の量や内容は基本的には変わらないのだから、失業率は同じくらいになる。居住地が小さくなると、その分だけ運送業や建設業や小売業の仕事が減るから、むしろ失業率は高まるだろう。そんなことも想像できないのは、かなりアホなんじゃないだろうか。)

それとは別の切り口だが、逆にこいつには、地方で産業を興せとも言っていることと合わせて、次のように言うべきだろう。

オマエが地方に出てきて事業を起こして成功してみろよ。

まず、転居だが、例えば、20歳そこそこの若造が東京に出ることは元手となる資金さえあれば簡単である。(しかし、20代だと元手となる生活資金が十分あること自体が難しい。)それに対して、仮に既に家庭を持ち、家や土地も持っている場合、その難易度がどれほど上がるか想像できないのだろうか?

その上、地方であれ東京であれ、見知らぬ土地で知己によるネットワークがない中で成功を収めることがどれほど難易度が高いか想像できないのだろうか?一般的には不利な状況に陥ることが容易に想像できる。

さらに言えば、仮にこの人を含めて、幾つかの事業が成功したとしても、それが他の人々の事業でも起こり、「成功」が大量現象にならないならば、政策としては失敗である。

政策のイロハもわからない連中が政治を語る。床屋政談やそれ以下のレベルのものが公の目に触れるようになる。床屋政談や居酒屋政談なら、お互い話半分というところもあると思うが、ウェブ上では本人はレベルについての自覚を欠いたまま、大真面目に述べているようだからこまったものだ。

床屋政談が悪いのではない。床屋政談レベルだという自覚がないことが悪いのである。それは低レベルな議論(現実への適合性が低い議論)を大真面目に実現すべきだという意見になるからである。
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by zarathustra1883 | 2008-04-21 00:13 | 経済・財政

涙を流す橋下に同情する必要はない。

大阪府の歳出削減に市町村猛反発 会議で橋下知事が涙

2008年04月17日19時08分

 大阪府の1100億円の歳出削減案の発表を受け、府内43市町村の首長たちが17日、府庁で橋下徹知事との意見交換会に臨んだ。府からの補助金を削減されかねない首長たちは「まずは阿修羅(あしゅら)のごとく庁内で血を流せ」「ルール違反だ」などと厳しい批判を浴びせ、橋下知事は涙を流しながら協力を求めた。「歴史上、類のない大改革」を唱える橋下知事は市町村との全面対決に突入した。

 代理出席の堺市と高槻市を除く41の首長が顔をそろえた。08年度予算で当初、予定されていた市町村への支出金3357億円(貸付金含む)が、知事直轄の府改革プロジェクトチーム(PT)の削減案で79億円削減されることに異論が相次いだ。

 口火を切ったのは大阪市の平松邦夫市長。「医療費助成削減で市民の負担増が目に見えている。PT案はまず削減ありき。削ればいいというものしか見えてこない」と批判した。吹田市の阪口善雄市長は「まずは阿修羅のごとく、庁内で血を流す改革がなければ府民に痛みを押しつけられない」と反発。35人学級廃止方針についても「府が先行して積み上げてきたのを急にやめますというのでは信頼関係は崩れる」と詰め寄った。

 首長たちはマイクを次々に手渡しながら発言。守口市の西口勇市長は「すでに当初予算を施行している。今更言われても協力のしようがない。行政のルール違反だ」と批判。河南町の武田勝玄町長も「政治経験が長い私たちの声もしっかり踏まえて」と38歳の橋下知事をたしなめた。

 市町村がPT案に猛反発するのは、府の支出金に依存した財政運営をしているためで、財政規模が小さいほど影響が大きい。最も依存度の高い府南部の岬町では、約63億円の歳入(06年度決算)のうち7億6千万円、12.1%を府支出金に頼る状況だ。

 「血も涙もない」などと1時間余りにわたって批判にさらされた橋下知事は「財政に余裕がなければいい政治はできない。住民に我慢をお願いするのも政治家の使命」と協力を要請。「公務員の人件費は高すぎる。人が多すぎる。一度一緒になって考えてもらって」と叫ぶと言葉に詰まり、最後は涙を流しながら「大阪を立ち直らせたい。今一度ご協力のほど、よろしくお願いします」と頭を下げた。

 ただ、首長からは会議後、「あれはないやろー」とブーイングも。西口市長は「あそこで泣かれたら我々は悪者。芝居じみている」。府市長会長の倉田薫・池田市長も「泣きたいのはこっち。泣いてしまったら話が続けられない」とあきれ顔だった。


たとえ泣いても橋下に同情する必要はない

なぜなら、このまま橋下の言いなりになっていたら、もっと生活に苦しんでいる人たちが泣く事になるからだ。そうならないように市町村長たちには頑張ってもらいたい。

また、政治というものは言論によって行うべきものであり、泣くことによって議論を断ち切る(続けにくくする)など言語道断である。これは相手方の言葉を奪うことを意味する。橋下は言論によって具体的な根拠を挙げて説明し、市町村長を「論破」――橋下はかつて、しばしばこの言葉を使っていたと思う――すればいいのだ。もし、できるならば、の話だが。(無理だろうけど。)それをしようともしない橋下は政治家として失格である。


なお、私に言わせれば(少なくとも日本の地方自治の)「歴史上、類のない大改革」をしようとするならば、歳出削減ではなく、「歳入増大」と「歳入の構造を形成するシステムの作動様式を変更する」ムーヴメントを起こすことだ。歳出削減はそれとは全く逆の方向性であり、ほとんど妥当性がない。(言論の力でそれを正当化することは不可能だろう。)

上の幾つかの文言は、わざと分かりにくいままで――というのは、正確さを重視したからだが――書いたことを言い換えると、増税をすることで行政給付の最低限の水準を確保するとともに、財政の政府間関係を、ナショナル・ミニマムを保障するところまでについては中央集権を強めながら、シビル・ミニマムを充足するための細目の追加だけは自治体が中央政府の干渉から自由に決定できるように政府間関係の制度設計をせよ、ということである。(なお、ミニマム以上に行政が口出しすべきでないことは言うまでもない。)


ついでに言っておくと、「公務員の人件費は高すぎる。人が多すぎる。」というのは――日本では幅を効かせているカルト系の信仰ではあるかもしれないが――客観的な事実ではない。この話題に関して一言言っておかなければいけないことは、「公務員の人件費は高い」と言われる背景には財政赤字があるといことである。そして、次のように問わねばならない。では、財政赤字の原因は何だろうか?公務員の人件費だろうか?日本は「ほとんど公務員がいない社会」であり、かつ、OECD諸国の中で突出して財政赤字が大きいという特徴を持っているのにそんなことが言えるだろうか?

また、もし、公務員の人件費が赤字の原因ならば90年代から赤字が急に増えるということは説明できないはずだが?と言っておく。そして、少しでも財政赤字の原因を調べたことがある人なら誰でも知っていることだが、公務員の人件費が90年代になって急に増えたという事実はなく、それ以外の歳出が増えている。これが観察できる事実である。これらのことからは「公務員の人件費が高い」ことが財政赤字の原因だという結論は導くことはできない。仮に、それが原因の一つだと言えたとしても、財政赤字への寄与度を割り出してみれば、きわめて小さなものでしかない。だから、かなり好意的に評価しても「木を見て森を見ず」の議論でしかない。実際にはそれ以下のレベルの戯言であるが。(というのは、そもそも、「公務員の人件費が高い。公務員が多すぎる」という話は、「財政赤字の解決」から目をそらすための「論点そらし」として出てきているのだから、まずは、それに気づくべきなのである。)

橋下は未だに財政赤字の原因を知らないのではないか?私は大学院の研究会でそれを研究してからようやく知ることになったわけだが、行政に携わる人間がそれ(財政赤字の原因)を知らないのは恥だと思っている。そして、まだそれを知らないなら、橋下はとっとと知事を辞めるべきだ。政策は、それが本当に有効なものとして実施しようと思うならば、的確な事実認識に基礎を置いて構想される必要がある。現時点で財政赤字の原因すら理解していないとすれば、橋下の現状認識は政治家としても公務員としても最低限のレベルを満たしていない。政策や政治の判断を下す最低限のレベルを満たしていない人間に大きな権力をもたせるということは、刃物を持った未成年者に飲酒をさせて暴れさせるようなものだ。
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by zarathustra1883 | 2008-04-18 01:04 | 政治ニュース

行政をチェックする方法についての覚書

「埼玉の“奇跡”、目下進行中 大胆な行財政改革に挑む埼玉県 上田清司知事に聞く」という記事から。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20080321/150775/?P=1&ST=manage

埼玉県知事である上田清司へのインタビュー。この人は基本的にネオコン的な傾向が強かったり、統一教会関連組織に祝電を送ったりしていて、私の立場から見るときな臭くて敬遠したくなる人である。

このインタビューでも、客観情勢の変化が埼玉県に有利にはたらいた面があると思われるのだが、そのことを棚に上げて政策が良かったから上手くいっていると自画自賛しているところがあって、なんだかなぁ、という感じではある。

しかし、次の箇所は正しいと賛成できた。メモしておく。

上田 行政は「やったふり」が多い。例えば、商店街の活性化というテーマがありますね。進捗はどうだ、と県議会で質問されると、「はい、セミナーをやっています」「はい、リーダー育成事業を始めました」「はい、街灯の補助金を出しています」という具合に説明します。

 ところが、私が「その結果はどうなったの」と聞くと、もうみんな黙っちゃうわけ。1050ある商店街の中で、県の政策のおかげで売り上げを増やした商店街はいくつあるのか。売り上げの減少が少なかった商店街はどれだけあるのか。それを聞いても答えがない。

 こういったデータがなければ、政策評価なんてできないでしょう。政策評価ができなければ、改善、改革なんてできませんよね。別に数字が目標ではありませんが、ツールとしては数字が分かりやすい。だから、できるだけ数値化するようにしています。張り出しているのは、誰が見ても分かるようにするためです。


行政は「やったふり」が多いというのは妥当な指摘である。

知事というトップが「その結果はどうなったの」と聞くのも良いが、これは人に頼ることになる。人に依存するシステムは長続きしない。この問いを行政システムの中に組み込むことが必要ではなかろうか。

本来は議会が決算をチェックするときに、この問いが発せられることになっているはずなのだが、議員といっても、行政について詳しいかと言うとそうでもない。

では、行政の職員がチェックしたらいいのかと言うと、それも身内には評価が甘くなるし、知っている人のやった失敗を暴露するのは、持続的な組織の中ではなかなか難しいだろう。

「誰が、どのように問いを発してチェックするのか」というのが問題である。

いろいろ考えたが、事業の種類によってチェックの仕方や期間の設定などはかなり変わってくるから、そう単純な問題ではない、ということだけは確かなようだ。ただ、「客観的に確認可能な記録(数字など)を残すことを義務づけること」によって、こうしたチェック可能性を増大させることに大幅に寄与するだろうということは確かである。

床屋政談的な議論よりも、こうした行政学関連の基本的な問題に立ち返ってじっくり考え、行動に移すことの方が重要だと今の情勢では思わざるを得ない。

世に溢れる「バカ丸出しの公務員バッシング」ではなく、「冷静で客観的で建設的な批判」を行なっていきたいものだ。
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by zarathustra1883 | 2008-03-29 23:26 | 政治ニュース

神奈川県の臨時特例企業税の違法判決についてのメモ

大企業対象の税条例は違法=神奈川県に19億円返還命令-横浜地裁
3月19日14時0分配信 時事通信

 神奈川県が2001年から大企業を対象に独自に導入した臨時特例企業税条例は地方税法に違反しているとして、いすゞ自動車が同条例の無効確認と03~04年度分として納付した計約19億4000万円の返還を求めた訴訟の判決で、横浜地裁(北沢章功裁判長)は19日、条例を違法、無効とし、県に全額の返還を命じた。
 同県はこれまで、同条例を基に対象企業から計370億円の納付を受けており、今後納付した企業から返還を求める動きが加速する可能性もある。 

最終更新:3月19日14時0分


道新。

神奈川・企業税条例は無効 横浜地裁、県に19億円返還命令(03/19 14:33)

 神奈川県が2001年に独自に制定した「臨時特例企業税」条例は地方税法に違反し無効などとして、いすゞ自動車(東京)が条例の無効確認と、県に対し03年3月期と04年3月期に納税した計約19億4000万円全額の返還を求めた訴訟で、横浜地裁(北沢章功裁判長)は同条例を無効と認定、いすゞ側の主張を認め、納税した計約19億円の返還を県に命じる判決を言い渡した。

 判決理由で北沢裁判長は「臨時特例企業税は、欠損金の繰り越し控除を定めた地方税法の趣旨に反し、違法」と指摘した。

 いすゞ以外の企業も含めこれまでに同企業税は約415億円を徴収しており、影響が出る可能性がある。

 同企業税は、黒字決算に転換後も過去の累積欠損金を控除することで法人課税を免除されていた企業に課税するもの。県は税収安定を図るため、資本金5億円以上の企業を対象に導入した。


産経。

神奈川県の「大企業対象 特例企業税は無効」 横浜地裁
2008.3.19 15:45

 神奈川県が平成13年に制定した「臨時特例企業税」条例は地方税法に違反し無効などとして、いすゞ自動車(東京)が条例の無効確認と、15年3月期と16年3月期に納税した計約19億4000万円全額の返還を求めた訴訟で、横浜地裁(北沢章功裁判長)は同条例を無効と認定、いすゞが納税した約19億円の返還を県に命じる判決を言い渡した。

 判決理由で北沢裁判長は「臨時特例企業税は、欠損金の繰り越し控除を定めた地方税法の趣旨に反し、違法」と指摘した。

 いすゞ以外の企業も含めこれまでに同企業税は約415億円を徴収しており、影響が出る可能性がある。

 同企業税は、黒字決算に転換後も過去の累積欠損金を控除することで法人課税を免除されていた企業に課税するもの。県は税収安定を図るため、資本金5億円以上の企業を対象に導入した。


asahi.com

神奈川県の「臨時特例企業税」は違法 横浜地裁判決
2008年03月19日14時25分

 神奈川県が都道府県初の法定外税の自主課税として01年8月に導入した「臨時特例企業税」は地方税法や憲法に反するとして、同県藤沢市に工場があるいすゞ自動車(東京都品川区)が県を相手取り、約19億円の返還と条例の無効確認などを求めた行政訴訟の判決が19日、横浜地裁であった。北沢章功裁判長は、条例は地方税法の規定に反して違法・無効と認定し、いすゞ側の訴えを全面的に認め、請求通りの約19億円の支払いを県側に命じた。

 臨時特例企業税は資本金5億円以上の企業が対象。本業で利益がありながら、過去5年間の赤字を欠損金として繰り越すことで当期利益と相殺できる制度を利用して、法人事業税の免除を受けた企業に対し、繰り越し欠損金の額に相当する所得に課税している。県は、資本金や売上高などを基準に税額を決める外形標準課税の導入で税収が安定するまでの「つなぎ」として導入。09年3月までに段階的に廃止されることが決まっている。

 いすゞ側は、同税は資本金5億円以上の法人に対してだけ、法人事業税に上乗せして課税する「第二法人事業税」であり、不公平な税制と主張。また、繰り越し欠損金に課税するのは、憲法が保障する財産権を侵害するとも述べていた。


asahi.comの続報。

神奈川県独自の「臨時特例企業税」は違法 地裁判決
2008年03月19日20時53分

 都道府県初の法定外税として神奈川県が01年に導入した「臨時特例企業税」は違法だとして、同県藤沢市に工場があるいすゞ自動車(東京都品川区)が県を相手取り、約19億7900万円の返還と条例の無効確認などを求めた訴訟の判決が19日、横浜地裁であった。北沢章功裁判長は「企業税は地方税法の規定に反して違法で無効」と認定し、いすゞ側の請求通り、同県に計約19億7900万円の支払いを命じた。同県は判決を不服として、控訴する方針。

 臨時特例企業税は資本金5億円以上の企業が対象。企業は、当期利益が出ても、過去の赤字を欠損金として繰り越せる規定を利用して相殺すれば、その分の法人事業税が控除される。臨時特例企業税は、この相殺額と同じ額を当期利益に課税している。

 県は、資本金や売上高などを基準に税額を決める外形標準課税の導入で税収が安定するまでの「つなぎ」として01年8月に導入。外形標準課税が導入された04年度以降は税率を下げ、09年3月までに段階的に廃止することを決めている。

 判決は企業税について「課税対象は、実質的に法人事業税が控除としている繰り越し欠損金だ」と指摘し、「企業税の創設は、全国一律に適用すべき法人事業税の課税規定の目的や効果を阻害しており、地方税法の趣旨に反している」と認定。県側が「企業税は当期所得に対して課税しており、繰り越し控除を遮断するものではない」とした主張を退けた。

 また、県が企業税を創設する際に、地方税法に基づいて総務大臣の同意を得ている点について、判決は「異なる行政間において、施策の整合性を確保するという行政目的。企業税の適法性を審査する性質のものではない」とした。

 県によると、臨時特例企業税の徴収額は、02~06年度に約370億2900万円で、のべ3292の企業が納付。07年度は44億8400万が課税される見込みで、徴収総額は約415億1300万円になるという。

 判決後、松沢成文知事は「企業税は先進的な取り組みで、総務省の同意を得れば導入できると考えていた。地方分権改革にブレーキをかける判決」と批判した。

 総務省によると、「産業廃棄物税」や「核燃料税」などの法定外税は全国でのべ55自治体が導入しており、06年度決算額は計約560億円にのぼるという。


だいたいどの記事もコピペか?って感じで同じようなことしか書いてないわけだが、朝日のが一番詳しいので、これを主に参考にして考える。

この条例が検討されていた頃、私も地方自治体における法定外課税について、やや突っ込んで考えていた。私がこの問題について突っ込んで考えていた頃には、既にこの条例は成立していたのだが、法定外課税の認定基準から言って、この神奈川の事例はかなり疑問だと思っていた。

というのは、法人税の「繰り越し欠損金の額に相当する所得に課税」というのは、私の感覚からすると、地方税法第261条にある「国税又は他の地方税と課税標準を同じくし、かつ、住民の負担が著しく過重となること」に該当するから、そもそも総務大臣の同意が得られないんじゃないかと思っていたからだ。

ちなみに地方税法のここ(↓)の部分のことだ。

(総務大臣の同意)
第二百六十一条  総務大臣は、第二百五十九条第一項の規定による協議の申出を受けた場合には、当該協議の申出に係る道府県法定外普通税について次に掲げる事由のいずれかがあると認める場合を除き、これに同意しなければならない。
一  国税又は他の地方税と課税標準を同じくし、かつ、住民の負担が著しく過重となること。
二  地方団体間における物の流通に重大な障害を与えること。
三  前二号に掲げるものを除くほか、国の経済施策に照らして適当でないこと。


だから、その意味でこの法定外普通税が違法であるという判決には全然違和感がない。

しかし、

県が企業税を創設する際に、地方税法に基づいて総務大臣の同意を得ている点について、判決は「異なる行政間において、施策の整合性を確保するという行政目的。企業税の適法性を審査する性質のものではない」とした。


という部分には、どうも納得がいかないものがある。

同意するかどうかという時点で、法定外課税を行なうことが適当かどうかを判断して、良いと判断するから同意するんだろう、と私は思っていたので、この点はかなり意表をつく展開だ。

だいたい、同意するかどうかの要件が形式的なものというより、それなりに実質的なものになっているのは、上に引いた地方税法の文言からも明らかだろう。確かに総務相が判断するのははっきりと「適法性」だとは書かれていないにしても、新たな税を導入する際に、他の地方税や国税の全体的な体系を崩さないことを前提として、経済や社会への影響を考慮しながら、その影響が(中立性の原則などに照らして)容認可能なものだけが許される(適法と認められる)という仕組みになっていると考えていたので、「はぁ?何それ?」って感じだった。

私の考えでは総務相の同意も同じように違法だったとされなければならないと思っているわけだ。その意味でまたもや裁判所は政府に対して甘いということを露呈しているように思われる。

余談。

地方自治体には独自課税を行なう余地がほとんどないというのが、日本の一つの特徴なわけだが、総務省(総務相)と裁判所という2つのハードルを越えて自治体が新たな税源を開拓するのは、相当の難事業ってことになる。この調子だと、廃棄物や環境関係の税以外はかなり難しいだろうな。

私はこの問題に突っ込んで調べていた当時は法定外課税の導入論者だったが、今はどちらかというと慎重論に傾いている。自治体が自助努力で新たな税源を開拓することよりも、一国全体の税体系と再配分の体系を整備することの方がはるかに重要だからである。
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by zarathustra1883 | 2008-03-24 00:21 | 経済・財政

橋下知事、教育委員会に命じる?

橋下知事「命じる」発言で府教委に謝罪 「知事として完全に間違っていた」

3月10日21時54分配信 産経新聞

 大阪府の橋下徹知事は10日、先週の府議会代表質問で「教員の評価をきちんとするように教育委員会に命じるとの趣旨の発言をしたことについて、「教育委員会に対して『命じる』という言葉を使ったことは知事として完全に間違っていた」と謝罪し、議事録からの発言削除も検討する意向を示した。この日の一般質問で答えた。戦前教育の反省から教育委員会は、地方自治法などにより政治的に中立な独立行政委員会と位置づけられている。

 橋下知事の府教委への「命じる」という発言は5日、自民党府議団の朝倉秀実幹事長の代表質問に答えた中で飛び出した。この発言について10日、民主党の中島健二府議に真意を正され、知事は「コメンテーターであればともかく知事という立場では絶対に使ってはいけない言葉」と答弁。「教育委員会の皆様方、どうもすいませんでした」などと3回にわたって謝罪するとともに「議事録からの発言の削除についても対応させていただきたい」とした。

 教育行政に関して、橋下知事は習熟度別授業推進や35人学級の廃止検討など、改革施策を相次いで表明。また、府教委が所管する博物館や資料館の運営についても売却も視野に見直しを進める方針を示している。「命じる」発言について謝罪した橋下知事だが、これまでのこうした姿勢に対しても、識者からは「踏み込み過ぎだ」と疑問の声があがっている。

 中学、高校教員を務め現在は教員らの相談に応じる「教師駆け込み寺・大阪」を主宰する下橋邦彦さん(68)は「習熟度別授業の取り組みは、知事から独立した教育委員会が現場の実情に合わせて行うべきだ。知事交代で教育施策がコロッと変わったりすれば現場は混乱してしまう」

 府立博物館の存続を主張する関西大学の藪田貫教授(日本近世史)も「文化財保護課など府教委の担当部署が知事の意向に押され過ぎている気がする」と懸念している。

最終更新:3月10日23時19分
産経新聞


橋下は発言の撤回だけでなく、知事という立場を撤回すべきだ。すなわち、辞任すべきだ。

記事によると「教育委員会に対して『命じる』という言葉を使ったことは知事として完全に間違っていた」と言って謝罪したそうだが、オマエが知事をやっていること自体が「完全に間違っている」んだよ!

立場(役割)を弁えていない越権発言は、安倍晋三が自民党総裁ではなく、政府の長として憲法改正を口にしたときに愚を想起させる。やはり安倍と橋下は似ている

習熟度別授業というのは、よくわからんが、資源を集中させるエリートと資源を与えずに切り捨てる落ちこぼれとに振り分けるということになるならば、それは新自由主義が公共事業などで使う「選択と集中」に等しいものと思われる。効率の良いものに資源を集中することで、そこから価値を生み出すという発想なのだが、結局それは全体の底上げを犠牲にして達成しようとするから、そこでゆがみが生じるやり方である。

教育の場合、教師が生徒に何かを教えるという以上に、生徒同士のコミュニケーションや他の生徒の行為・学習から学ぶという横の関係から得るものが少なくなるやり方だから、その点でゆがみが生じることになる。つまり、ある程度限られたタイプの秀才しか作り出すことができないタイプの教育だということだ。こういうやり方では、多様な才能を持つ豊かな人材を育成することはできないだろう。

◆博物館などの売却は、中国を想起させる。中国では美術館や博物館に市場原理が一部導入されており、運営資金の一定割合を自ら稼ぎ出さなければならないそうだ。だから、故宮博物院や兵馬俑博物館のようなところでも金儲けに精を出している。具体的には、溥儀の甥の書道家の直筆の書を売ったりして、建築の修復の費用を捻出したり、兵馬俑を発見した農民と記念撮影したり、サイン入りのガイドブックを売ったりしているわけだ。これらを含め、博物館では「あまり重要でない」文物を売りにも出している。

しかし「あまり重要でない」というのは、現在の評価基準でしかない。歴史学のパラダイムが変われば、評価も大きく反転する可能性がある。また、そうした地味な資料があることによって、新しい見方がそこから導かれる事だってありうる。その意味で、資料を売り払って散逸させることは、学術的・文化的に見て明らかに愚考である。しかも、財政的にも一時的な資金しか手に入らないという点で、極めて近視眼的な考え方だといわなければならない。そういう短期の視点は、公共的な領域には不適当である。

売り払うといっても、実際には、宝をドブに捨てるに等しい行為である。
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by zarathustra1883 | 2008-03-11 02:12 | 政治ニュース

今週の橋下ウォッチング

以下の引用3つはasahi.comからである。

橋下府知事「大阪から自治体経営の革命を」
2008年02月29日22時03分

 大阪府の橋下徹知事は29日、初めて府議会本会議に臨み、所信表明演説をした。「収入の範囲内で予算を組む」という原則を08年度から徹底するため、当初予算案を7月末までの暫定予算にしたと説明。「大阪から自治体経営の革命を起こす」と語り、財政再建への意欲を強調した。

 橋下知事は「大阪府は民間で言えば破産状態」との認識を示し、今後の府事業は「『あれもこれも』ではなく、『あれかこれか』を厳しく選択する」とした。民間の企業経営の視点を採り入れ、政策立案にあたっては府民ニーズを見極め、施策の納期と工程を明らかにするとした。

 また、「民ができるものは民へ。市町村ができるものは市町村へ。府は裏方として支える」との視点で、府の全事業、出資法人、府有施設を6月までに「聖域なく見直す」と表明した。

 重点政策には「子育て支援」と「教育」を掲げ、不妊治療から乳幼児医療、多様な保育サービスなどの細かい支援策の実施を挙げた。産業活性化策や救急医療体制の整備、治安維持・向上などにも触れたが、演説の最後は、08年度に1100億円、9年間で6500億円の歳出削減に取り組む必要性を指摘。「今年を『大阪維新』の年としたい。大阪から自治体経営の革命を起こす」と宣言し、他自治体のモデルとなる独自の改革路線に意欲を示した。


子育てや教育を重点とすることは、実際のところ、高齢者を軽視するということから目を逸らすところに目的があると思われる。歳出削減至上主義の橋下としては、金がかかるこれらの分野を切りたいのだろう。

また、基本的に発言の中身はなく、小泉の二番煎じである。

「民ができるものは民へ。市町村ができるものは市町村へ。府は裏方として支える」と言っているが、町村部を除けば、もうとっくにそうなっているし、町村は先日のネオリベ政策「平成の大合併」でほとんど潰されてしまったのである。だから、大阪府が言ったから変わるという話ではないだろう。制度的な義務付けの問題なのである。強いて言えば、インフラの一部、産業関連的でないインフラは一番切りやすいだろうが、それ以外は簡単ではないだろう。

これらの悪影響は2010年以降、特に2011年頃から次々事件として報じられることになるだろう。橋下の任期が切れる頃である。終わった後に報道されるものが多いだろうが、一応予言しておこう。ただし、人気に衰えがあれば、任期中に噴出する可能性もある。せめてそれを期待したい。その方が傷は浅くて済むから。

それにしても、自治体を経営するといってみたり、革命と言ってみたり、言葉が古臭いのが妙に気になったりする。

「9年で6500億円の歳出減」 橋下府知事が所信表明
2008年03月01日03時00分

(前略)

 ――大阪府庁をどう変えたいのか。

 優秀な組織だが、府民意識とギャップがあり、自己満足に陥っている部分が多かった。そこに府民の意識で僕が入った。今後はマーケティングリサーチの手法で府民の声を集める。それが優秀な組織と合致すれば、すごい地方行政になる。


古いね。マーケティングリサーチの手法は多数者が買いたい商品を売り込むには有効だろうが、少数者の権利を保護するには必ずしも適しているとはいえない。商売はそれで良いが、それを補完するものである行政にそれを持ち込むとどうなるか、かなりの注意が必要になる。

例えば、100人の人がいて、それぞれ水を必要としているとする。そのうち99人の人は毎日風呂に入るための水が必要だと言っているとする。1人の人は飲み水がなくて死にそうだとする。マーケットは99人に水を供給する傾向があり、行政は1人に飲み水を供給しなければならない。橋下はその根本的な違いを明確に理解しているだろうか。それはないだろう。むしろ、この1人を切ることを志向しているように思われる。(口先ではセーフティネットは切らないと言っているが、数字合わせの方が優先順位が高いとすれば、それを守ることができない。)だから、橋下ではダメなのだ。

あと、歳出削減なんてどんな馬鹿でもできる。新たな創発を生み出せるシステムを構築するように組織を動かせる人こそが優れたリーダーである、ということは言っておく必要があるだろう。

平松・大阪市長、橋下知事に「府民税渡さない」
2008年03月04日22時53分

 大阪市民の府民税を返してもらいたい――。大阪市の平松邦夫市長が4日、市議会の答弁で大阪府の橋下徹知事に「ノー」を突きつける一幕があった。橋下知事が府単独医療費助成の削減可能性を示していることを牽制(けんせい)したもので、異例の強い口調に議場からどよめきがわいた。

 平松市長は答弁で「府が責任を全うしないのであれば、市民が納めている府民税を府から移譲させ、府市の役割分担を改める必要がある」と語った。「府が医療費助成を削減したら」との金子光良議員(公明)の質問に答えた。市は新年度、府から約60億円の医療費助成を受けることを見込んで予算案を編成した。

 06年度の個人府民税1876億円のうち、大阪市民は3分の1にあたる665億円を納めている。平松市長は、府の代行で徴税している府民税をカードに橋下知事を揺さぶったものだが、地方税法上、府税を府に渡すことを拒むことはできないという。


以上のような次第だから、ネオリベに対しては、平松市長のように声を上げていくことが望ましい。

で、橋下が何を志向しているかがよくわかる記事が産経にあった。

橋下知事、慶大の上山教授を府特別顧問に起用
2008.3.4 15:01

 大阪府の橋下徹知事が、府の特別顧問に上山信一・慶応大総合政策学部教授(50)を登用することが4日、分かった。民間の視点から府の行財政改革を進める橋下知事が、公共経営学が専門で府の行財政改革有識者会議(解散)のメンバーだった上山教授に、アドバイザーとしての役割を求めたとみられる。

 上山教授は京都大法学部を卒業後、運輸省(現国土交通省)に入省。米プリンストン大学で公共経営学の修士号を取得した。これまでに大阪市市政改革推進会議委員長、総務省や国交省の政策評価会委員、滋賀県庁新幹線問題専門委員などを歴任している。

 府の行財政改革有識者会議は、民間の経営感覚を府政改革に取り入れるため、太田房江前知事が平成16年5月に発足。大阪大大学院の斉藤慎教授を座長に学界や財界の有識者7人で構成し、太田知事の退任に合わせて今年1月に解散した。

 橋下知事はすでに、タレント時代からマネジャーとしてメディア対応を行ってきた芸能プロダクション「タイタン」の社員、小野寺嗣夫氏(42)を府の特別顧問に就任させている。


上山信一の本は読んだことがある。2002年の本だが、NPM(New Public Management)推進論者であったと記憶する。その点で典型的なネオリベ政策推進論者である。

まさに、橋下の志向を典型的に示す人選だと言えよう。

以上、このネタについては今エントリー書くヒマはないから、適当にネタ用のメモを貼り付けておく。
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by zarathustra1883 | 2008-03-08 17:31 | 政治ニュース