ブログ「ツァラトゥストラはこう言っている?」の姉妹編。気になるニュースや雑感・着想のメモ等(エントリーへのリンク付きTBかエキサイトブログのみTB可です。)
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中国共産党が人民に隠したいこと

中国、18分野の報道禁止 グーグル撤退直前に通達

2010年3月25日5時31分

 【北京=峯村健司】中国メディアを管理する共産党中央宣伝部が、人民元の切り上げをめぐる対中批判や食品安全事件など、18分野の報道や独自取材を禁じる通達を報道各社に出していたことがわかった。米インターネット検索最大手のグーグルが中国本土での検索事業の撤退を表明する直前、大衆が不満を募らせる問題の報道を抑え込む異例の通達に踏み切っていた。中国筋が明らかにした。

 通達は劉雲山・共産党中央宣伝部長名で、21日に主要な新聞、テレビ、ラジオ、インターネットニュース各社にファクスで送られた。日曜日にこうした動きがあるのは異例。グーグルが22日に撤退を発表するとの情報を中国当局が事前につかんだため、急きょ通達を出したのだという。

 規制の内容は、2008年の北京五輪の直前に実施された規制を上回る「過去最大規模」(中国メディア幹部)。グーグル問題で米国は中国のネット検閲の中止を求めていたが、こうした敏感な問題で国内の世論を統一し、メディア規制を緩めることはしないという姿勢を明確に示す狙いがあったとみられる。

 劉部長は通達の中で、特に重要な事項として、米国が中国への圧力を強めている人民元の対ドルレート切り上げ問題を挙げた。米議員らによる中国批判の発言などを報じることを禁止。グーグル問題と同様、基本的に新華社通信の記事だけを使うよう定め、評論記事を書く場合は「米国の対応を批判する内容にするように」と強調した。

 このほか対象となった分野は、いずれも庶民が不満を募らせている問題で「報道が過熱すれば当局批判につながりかねない」(党関係者)との危機感がうかがえる。

 大手新聞社関係者は「読者の関心が高い内容がほとんど禁止され、何を報道すればいいのかわからない」と話す。インターネットニュース幹部は「グーグル問題が中国のメディア規制を結果として強めてしまった」とみている。

 中国外務省の秦剛・副報道局長は23日の定例会見で「国家の安全を害する情報を防ぐため、法にのっとったネット管理を緩めることはありえない」と断言している。

    ◇

 〈報道規制の対象〉

■人民元切り上げ問題

■官僚の腐敗

■高額な医療費

■食品安全問題・事件

■新疆ウイグル騒乱

■チベット騒乱

■貧富の格差

■戸籍制度改革

■食用油の価格高騰

■党幹部の人事予想

■大学の自治権拡大

■大学生の就職難

■四川大地震の学校倒壊問題や復興の遅れ

■山西省の不良ワクチン注射事件

■吉林省の製鉄所社長の殴殺事件

■重慶の警察と暴力団の癒着

■不動産価格の上昇と住宅難

■地価高騰をあおる不動産開発業者


報道や言論の自由を統制して隠そうとしているこれらの問題は、調査・報道されると中国共産党が自らの正当性を主張できない問題であると言えよう。
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by zarathustra1883 | 2010-03-26 00:32 | 中国

日本に春節がない(?)理由

先日、台湾の友人からメールで「日本のような伝統文化を重んじる国で、しかも、その文化の一部は中国から来たものなのに、どうして春節をお祝いしないのか?」という主旨の疑問が述べられていた。

これは日本の側からは思いつかない疑問だと思われたので、面白かった。一応、これに自分なりに答えてみようと思うのだが、その際の資料をここに記録しておくことにする。(一気に中国語に変換するのは大変だから、日本語である程度内容を整理してから訳してみようという目算である。)

ウィキペディアの「旧暦」の項目がまず参考になる。

日本の旧暦は天保暦である。ただし後述するとおり、現在旧暦として使われている暦は改暦前の天保暦とわずかに異なる。

天保暦は明治5年12月2日(1872年12月31日)まで使われていた。その翌日の12月3日をもって明治6年(1873年)1月1日に改められ、グレゴリオ暦(太陽暦)に改暦された。改暦は明治5年11月9日(1872年12月9日)に布告し、翌月に実施された。この年の急な実施は明治維新後、明治政府が月給制度にした官吏の給与を(旧暦のままでは明治6年は閏6月があるので)年13回支払うのを防ぐためだったといわれる[1]。今なお占いや伝統行事などでは需要があり、旧暦もしくは陰暦の俗称で用いられている。


基本的にはこの時点で暦が変更され、「正月」は旧暦の正月(春節)から新暦の正月に変わったものと思われる。「正月」の休暇やお祝い(?)自体はなくなったわけではないから、新正月だけ祝えば十分だし、逆に、1月程度の間に2回も大型連休を作るのもあまり合理的とはいえないように思う。

中国との比較でこのように早期に暦を「西洋式」に切り替えることができたのは、「日本の支配層に先見の明があったから」ではなく中国を中心とする文化圏の中では日本は半周辺的ないし周辺的な位置におかれていたからであろう。

アメリカの「黒船」に象徴されるように、欧米の強力な軍事力を目の当たりにしていたことも当然、要因の一つだが(ペリーの来航は1853年(嘉永6)である)、それは他の東アジア諸国も似たような条件だったと言えるとすれば、日本政府が西洋化への道をとりやすくなった独自の条件としては、上記のような地政学的な位置づけがあったと見ることができよう。

なお、これと効果は逆方向だが類似の現象が冷戦後の経済の停滞についても言える。つまり、日本はブレトン・ウッズ体制と冷戦構造から恩恵を受けられる位置にあったがために、その時代のモードから脱け出しにくい状況が続いている、という側面があることである。

ついでに調べてみたのだが、クリスマスの普及はグレゴリオ暦を採用してからやや遅れているようだ。以下、またウィキペディアの「クリスマス」の項より引用。


日本で初めてのクリスマスは、1552年(天文21年)に周防国山口(現在の山口県山口市)において宣教師コメス・デ・トルレスたちが日本人信徒を招いてのミサであった。しかし、その後江戸時代に幕府がキリスト教を徹底的に弾圧したことから、明治のはじめまでまったく受け入れられることはなかった。

日本でクリスマスが受け入れられたのは、1900年(明治33年)に明治屋が銀座に進出し、そのころからクリスマス商戦が始まったことが大きな契機であった。大正時代になると、児童向け雑誌や少女雑誌の十二月号には、表紙をはじめとしてクリスマスにまつわる話や挿絵がたくさん導入された。1925年(大正14年)に日本で初めてクリスマスシール(結核撲滅の寄付切手)が発行される。

大正天皇が崩御した12月25日が、1926年(昭和元年)~1947年(昭和22年)までの期間に新たな祝日「大正天皇祭」とされ、この新たな状況もクリスマス普及に大きな役割を果たしたとされる。

1928年(昭和3年)の朝日新聞には「クリスマスは今や日本の年中行事となり、サンタクロースは立派に日本の子供のものに」と書かれるまでに普及していた[8]。

昭和初期の頃、銀座、渋谷道玄坂から浅草にいたるまでの多くのカフェや喫茶店においてはクリスマス料理の献立を用意し、その店員はクリスマスの仮装をして客を迎えた。この様子を1931年(昭和6年)12月12日の都新聞は、「七千四百余のカフェと二千五百余の喫茶店に華やかにクリスマスが訪れサンタ爺さん大多忙を来たす」と報じた。


これを見る限り、日本におけるクリスマスはバレンタインデーなどと同じように商業的な目的によって(商業用のイベントとして)普及し、現代に至るまでそれは変わっていないようである。

そして、この路線は、多少なりとも「欧米への憧れ」が日本の人々の間に広まっていたことと相乗効果があったのではないかと推測される。「憧れ→憧れを利用した商品→さらなる憧れ」といったマタイ効果が僅かではあれ蓄積されていったのではないだろうか。

いずれにせよ、欧米のようにクリスマスが祝日でないことが、商業的な目的によって盛り上げられたイベントであることを端的に物語っているように思われる。
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by zarathustra1883 | 2009-02-01 00:31 | 日記

善は急げ、というけれど…

中国の8月8日入籍組、もう離婚危機 「4割準備不足」

2008年10月25日3時0分

 縁起を担いで北京五輪の開幕日だった8月8日に駆け込みで結婚した多くの新婚夫婦が、早くも離婚を考えていることが、上海の「中国離婚問題研究センター」への相談状況でわかった。センターの明麗・副主任は「深く考えないで結婚した人が多く、半年か1年後に問題が出てくると予想はしていたが、こんなに早いとは……」と驚いている。

 同センターによると、上海では年間約12万組が婚姻届を出しており、1日平均約330組。だが、8月8日にはその平均の約21倍、7189組が婚姻届を出した。ただでさえ中国では数字の「8」は縁起が良いとされるところに、北京五輪開幕が重なり、結婚ラッシュとなった。だが8月8日~10月20日の間に、同センターに離婚の相談をした約千人のうち、8月8日に結婚した人が約400人もいた。

 相談の中には、知り合って1週間後に結婚し、すぐに破綻(はたん)したケースや、米を炊く際に電気炊飯器を使うか鍋で炊くかでけんかとなり、離婚を考えているケースなどがあるという。同センターは、少なくとも4割の夫婦が、心理的な準備がないまま結婚したと分析している。(上海=西村大輔)


以上、asahi.comより。

うーん、ここまで来ると限りなく笑い話だな。

ただ、ここまでヘンテコな状況が起きている社会の背景はどのようなものなのか、考えてみる必要がありそうな気がする。中国共産党や政府が「和諧社会」をスローガンとしていることともリンクしているように思われる。
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by zarathustra1883 | 2008-10-29 01:58 | 中国

カシュガルの旧市街を残せ!

カシュガル旧市街に取り壊し通告 ウイグル族「横暴だ」

2008年8月25日20時14分

 【カシュガル=古谷浩一】中国新疆ウイグル自治区のカシュガルで、ウイグル族が集中する「旧市街(オールド・シティー)」を一斉に取り壊そうとする動きが出ている。北京五輪閉幕にあわせるように24日から25日にかけて、地元当局が都市再開発を理由に、住民代表らに早期立ち退きを求めた。ウイグル族側から反発の声が出ている。

 カシュガルの旧市街は、中国で最大級のモスクと言われるエイティガール寺院の周辺に広がる地域。街北部の高台を占める一画にあり、泥などでつくったウイグル族独特のつくりの家々がひしめく。数万人が住むと言われている。

 複数の住民の話によると、地元当局は「旧市街の建物は老朽化しており危険なので取り壊す」と通告。具体的な立ち退き期限は示されなかったが、「早急に立ち退くように」と求めたという。

 カシュガルの人口は約35万人で、うち約8割がウイグル族を中心とした少数民族。残りの約2割が漢族だ。90年代以降、政府が経済建設に力を入れ始めたことで、漢族の商人や建設関係者らの流入が加速し、街の古い街並みは次々と壊されてきた。旧市街は昔ながらのウイグル族文化が残る限られた場であり、多くの外国人観光客も訪れる。

 当局は50世帯分の住居だけは壊さずに保存すると説明しているという。だが、ウイグル族側は、一方的な取り壊し通告は「民族文化の破壊」が狙いだと反発。靴職人の男性は「五輪閉幕にあわせて出て行けと通告してくるとは。民族感情を無視した横暴な行為だ。国際社会の中国への関心が離れるのを待っての措置としか思えない」と語った。

 カシュガルでは、ウイグル族と漢族との間の結婚が勧められているほか、郊外の農村部でもウイグル族の若い女性を自治区外の都市に出稼ぎに出すことが奨励されている。当局はウイグル族の漢族への同化措置を強めているとウイグル族側は受け止めている。


以上、asahi.comより。

ざけんなって感じだ。

地元の人たち(特に「ウイグル族」の人々)が望んでいることなら、取り壊しを容認する余地がある。しかし、その合意がない中で行われようとしているのだとすれば、それは重大な人権侵害である。また、合意があろうとなかろうと、貴重な文化遺産の破壊行為である。

カシュガルの街は歴史を保存しながら発展させるべきである。中国の都市政策・都市計画は、20世紀後半のイタリアを見習うべきであろう。
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by zarathustra1883 | 2008-08-27 01:10 | 中国

中国はニュージーランドより中核的?

中国、先進国間では初のFTAを調印

ニュージーランドのヘレン・クラーク首相率いる政界、財界代表団の150人が6日、北京に到着した。7日には、中国と先進国の間では最初の自由貿易協定(FTA)である「中国・ニュージーランド自由貿易協定」が調印されることになっている。

両国のFTA交渉は2004年11月から始まり、その後15回の協議を経て最終的な合意に達した。ニュージーランドは先進諸国の中で中国との経済・貿易協力において、3つの「先進国初」を実現した。それは中国とのWTO加盟に関する交渉の完了、中国の市場経済国の地位の承認、中国とのFTA交渉の開始だ。

ニュージーランド側のデータによると、FTA が実施された後、同国の貿易総額は2億2500万ドル増え、関税は1億2000万ドル抑えることができるとしている。また大部分の農産物の関税は2020 年に完全にゼロになり、同国の輸出業者がメリットを受ける。中国企業にとっては、ニュージーランド向けの製品の輸出あるいは同国への投資に関して、優遇関税あるいは内国民待遇を受けることになり輸出コストが低下する。

昨年、中国のニュージーランド向けの主な輸出製品は、電子機器、設備、機械設備、アパレル、家具、玩具、鉄鋼製品で、ニュージーランドの主な中国向け輸出製品は、乳製品、木材、パルプ、その他の製品や羊毛だ。そして2007年の中国とニュージーランドの貿易総額は、77億5000万ニュージーランドドル(約55億9000万米ドル)で、前年に比べて 10.4%の伸び率だった。

ニュージーランドにとって中国は、3番目の貿易パートナー、4番目の輸出相先国、2番目の輸入相手国である。ニュージーランド政府は、FTAが実施された後の20年、ニュージーランドの対中輸出額は 39%伸び、中国のニュージーランドへの輸出額は11%伸びると予測している。

ニュージーランドが先進諸国の中で最初に中国とFTAを結ぶことは、その他の先進国、特に中国に圧力を加えているEUや米国の貿易当局高官に、1つのシグナルを送るという重要な意義もある。

「チャイナネット」2008年4月7日

中国と「先進国」ニュージーランドとのFTAが調印されるという話なんだが、貿易品目を見る限り、中国のほうが中核的であり、ニュージーランドの方が周辺的であるのが興味深い。
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by zarathustra1883 | 2008-04-08 23:20 | 中国

チベット問題が飛び火?

中国・新疆でデモ参加者500人以上逮捕か 台湾報道
2008年03月31日19時30分

 台湾の中央通信社によると、中国新疆ウイグル自治区南部のホータンで3月23、24の両日、住民によるデモ活動があり、公安当局が500人以上を逮捕した。デモは当局に鎮圧されたが、参加者は、これまで当局が拘束したウイグル族への残忍な行為の停止と、政治犯の釈放を求めたという。

 亡命ウイグル人組織の連合体「世界ウイグル会議」が同通信社に同30日、連絡してきた。報道によると、デモには1000人近くが参加し、うち8割が女性だった。中国各地へ出稼ぎに行く若いウイグル族女性の労働、生活環境問題もデモの背景にあったという。


チベット問題の「飛び火」は中国政府が最も恐れる事態だろう。注視する必要がある。

労働や生活環境の問題という点では新疆はかなり大変だろうから、純粋にそうしたものの改善を求めるものだったのかもしれない。しかし、チベットのデモを見て、自分達も「アピールするチャンスだ」と気づいたということもありえないわけではない。
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by zarathustra1883 | 2008-04-02 01:31 | 中国

中国の格差問題について

チベット騒乱は氷山の一角 (BusinessWeek):NBonline(日経ビジネス オンライン)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20080326/151316/?P=2

張氏によれば、「西部では都市と農村の所得格差が国全体の数字を上回っている。しかも格差は広がるばかりだ」。

 大規模なインフラ整備事業でも、地方を潤すどころか民族間の緊張を悪化させる場合も多い。建設費40億ドルの青蔵鉄道(青海チベット鉄道)がいい例だ。2006年7月の開通後、新たに漢民族の移住者がチベット自治区に押し寄せ、ただでさえ少ない就職口を地元民と争うことになった。

 新疆ウイグル自治区に数十億ドルかけて建設されたパイプラインは、イスラム教徒の居住するこの自治区のガス資源を4000キロ離れた上海などの沿岸都市に送り出すためのものだ。

私も今回のチベットの暴動/騒乱の背景には、青蔵鉄道があると思っている。あれによって確実に「中国本土」との摩擦は強まっただろうから。しかし、中期的には、ここから「トリクル・ダウン」がありうると考えている。もちろん、漢民族が優位の状態は変わらないため、チベット人は従属的な位置に置かれ続けるだろうが、それでも全体として経済的条件は改善されるのではないかと見る。そして、経済生活の水準が時間と共に向上するならば、中国に無理なく取り込まれていくことが可能だと見ているわけだ。以前のエントリーでウォーラーステインの理論を持ち出して言ったことはこのことである。

格差縮小ないし再配分政策としての西部大開発は、西安大開発と揶揄されるように西部でも都市部には大きな恩恵がある反面、西部の田舎にはあまり恩恵がないとされている。相対的な格差で言えばもちろんそうなるだろう。ただ、絶対的な水準自体は改善していないわけではない。(先日放送されたNHKの激流中国でも、かつては小学校までしかいけなかった農村の子供も現在は中学校までは行けるようになっているといわれていた。)

貨幣による交換に基づく経済への依存度が急激に上がると、それに伴う摩擦は起きていると思うし、その制度を補完するものとしての社会保障制度が貧弱であるために、極めて問題は深刻だとはいえるが、それらは他の諸外国もかつて克服してきた道であり、必ずしも楽観ばかりはできないとはいえ、解決するのはそれほど難しい問題ではないとも言えるのではないか、というのが私の見方である。

いずれにせよ、中国の国内の情勢は経済問題も政治問題も注視する必要がある問題である。
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by zarathustra1883 | 2008-03-30 03:10 | 中国

中国経済はどこへ行く?

本間文という人の「台北発ITの潮流を読む」というコラムの記事「中国南西部の雪害と、外資系製造業の脱・中国」より。
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20080310/295811/?set=bpn

とはいえ、今回の雪害で、深セン・広州地域の製造環境の危うさが露呈したことも確かだ。台湾などの外資系企業の中には、工場をほかの地域に移転させることを検討し始めたところも多いという。

(中略)

 日立製作所やトヨタのように、中心企業の周りに部品製造業が集まり、ひとつの街を形成するケースは日本でも見られる。深センにおけるFOXCONNも、まさにそのパターンだ。工場の敷地内には宿舎はもとより、病院や教育施設も完備され、同社の工場地域にアクセスするための高速道路の出入り口があるほどだ。そのFOXCONNがベトナムに移転するとなれば、多くの部品製造会社も同社とともにベトナムに進出するはず。台湾の大手パソコン製造メーカーもベトナムや、その周辺国への移転を検討し始めている。


先日の韓国企業が中国から「夜逃げ」しているという記事と並んで興味深い。

しかし、短期的にはこの流れはできるかもしれないが、中長期的にはこれが続くかどうかは不透明だ。中国には発展する要因と外資が逃げる要因の両方がある。

中長期的に伸びる要因の一つはこれだ。以下、asahi.comの記事。

サブプライム「中国は影響小さい」 次期世銀副総裁会見
2008年03月16日18時53分

 5月末に世界銀行の上級副総裁兼主任エコノミストに就任する林毅夫・北京大中国経済研究センター主任は北京で記者会見し、サブプライム住宅ローン問題の中国経済への影響について「ないとは言えないが、ほかの国よりかなり小さいと考えている」と述べた。

 中国の金融機関が保有するサブプライム関連証券は「基本的に非常に少ない」とし、対米輸出も「中低価格の生活必需品が主で、経済が悪化しても消費しなければならないものばかりだ」と指摘。「いくぶん減速しても(輸出が)減ることは絶対ない」と強調した。

 世銀での役職は、サマーズ元米財務長官やノーベル経済学賞受賞のスティグリッツ氏らが就いてきたポスト。林氏は中国を含む発展途上国出身者では初めて就任する。


サブプライム問題に発する金融不安によって他の諸国は多かれ少なかれダメージを受けるが、中国は金融が未発達であるがゆえにこのダメージを免れているようだ。これによって相対的なパワーバランスが中国の側に傾いていくということはありうる。中長期的な流れとして。

このほかに、中国の経済環境で気になるのは、例えば、2008年1月1日から施行された新労働契約法などだ。日本が高度成長期に終身雇用を実現したが、中国もそれに近いシステムを整える方向に法整備をした。法人税の外資への優遇もなくなっていくようだし、そうした制度改正がどのように影響していくかが、今後の中国の経済発展の状況に大きく関わってくるだろう。その意味で目が離せない。

ちなみに、新労働契約法に関しては、クーリエ・ジャポンの4月号の富坂聰のコラムがなかなか興味深かった。この問題についてもう少し掘り下げるとき、再度参照できるようにメモしておく。


【追記】

asahi.comより。

中国銀行、損失95億元でも増益
2008年03月25日19時54分

 中国大手国有銀行の中国銀行が25日発表した07年12月期決算は、当期利益が前期比31%増の562億元(約8000億円)となった。米国の低所得者向け(サブプライム)住宅ローン関連証券への引当金として約95億元(約1350億円)を損失計上したが、純金利収入の増加などで増益となった。

 同行のサブプライム関連証券の保有高は昨年末時点で49.9億ドル(約5000億円)となり、昨年9月末時点の79.5億ドル(約8000億円)から減少した、としている。

 同行のサブプライム関連投資をめぐっては、香港紙が1月、07年第4四半期に巨額の評価損を計上する見通しと報道。これを受けて上海株式市場が大きく値下がりした経緯があり、この日の決算発表が注目されていた。


サブプライムによるダメージは限定的だと言われていたことを裏付けた形か。
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by zarathustra1883 | 2008-03-24 01:29 | 中国

ガス田問題についてのメモ

ガス田問題 「裁判なら日本が勝つ」 中国高官、不利認める

3月12日8時3分配信 産経新聞

 共同開発の対象海域などをめぐり日中両国の主張が対立する東シナ海ガス田問題に関する日中協議で、日本側が国際裁判所に結論を委ねることを提案したのに対し、中国政府高官が「裁判に訴えたら日本が勝つだろう」と指摘し、国際法上は日本の主張の方に理があることを事実上認めていたことが11日、分かった。その上で高官は「(裁判で)日本に負けるわけにはいかない」と述べ、国際裁判手続きに入ることは強く拒否したという。

 この問題では、昨年末の福田康夫首相の訪中時に胡錦濤国家主席の訪日までの解決を目指すことで合意したが、その後、日中協議は膠着(こうちゃく)状態に陥っている。中国側が日本側主張の正当性を一定程度認識していることが判明したことで、決着を急いだ安易な妥協はますます許されなくなった。

 東シナ海の日中境界線については、日本側は日中の海岸線から等距離にある「中間線」を、中国側は沖縄諸島のすぐ西側にまで広がる大陸棚の東端「沖縄トラフ」をそれぞれ主張している。議論は日中協議が始まった平成16年以来、次官級、局長級の各協議を通じ平行線をたどったままだ。

 18年から19年にかけての協議で、日本側は「中国の言う大陸棚境界論は30年前の理論だ。(日本に対し強硬的な)中国国内世論が納得する形で協議を妥結させるためにも、国際裁判所の勧告を受けたらどうか」などと、国際司法裁判所や国際海洋法裁判所の審判を仰ぐことを繰り返し提案してきた。国際裁判の手続きには、紛争当事国間の合意が必要だからだ。

 これに対し中国政府高官の一人は協議の場で、「国際法はヨーロッパでできたものだから、裁判に訴えたら(同じ自由主義社会の)日本が勝つだろう」と中国側の不利を認めた。また、その上で「相手がベトナムならばいいが、(裁判で)日本に負けるわけにはいかない」と強調したという。

 中国はベトナムとの間にも、天然ガス資源が有望視される南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島、パラセル(同・西沙)諸島などの領有権問題を抱えており、実際には全く譲歩する構えは見せていない。高官の発言は、歴史問題が存在し、東アジア地域の主導権を争う大国同士である日本に対しては、ベトナムに対する以上に固い姿勢で臨む考えを示したものとみられる。

 国家間の境界画定をめぐる国際裁判の判例は、1960年代までは中国が主張するような大陸棚の自然延長論を採用した例もあった。だが、80年代からは、両国の海岸線から等距離に暫定的な中間線を引き、双方の海岸線の長さなどを考慮して一部修正する「等距離原則」が定着している。


産経なので(爆)、若干、意図的な誘導も見られるが、なかなか興味深い記事だ。

この記事によれば、国際法の裁判になれば日本が勝つが、日本にだけは負けるわけにはいかないというのが中国の姿勢であるということになる。もしそうなら、これは朗報というよりは訃報に近い感じがする。中国との交渉で不利な問題と絡めてこの問題の交渉をして、別の問題で譲歩するというようなトレードが必要だろう。


この記事に対して(だと思うが)、数日後、中国側から次のような報道が出た。


東中国海問題、中国側の主張には国際法上の十分な根拠

外交部の定例会見で13日午後、秦剛報道官が記者の質問に答えた。

――日本メディアは、日本側が東中国海問題の国際裁判所への付託を提案したと報じたが、この問題における両国の立場に関するこの日本メディアの報道についてコメントは。

最初の問題について指摘しておきたいのは、日本メディアのその報道は全く事実と合致しないということだ。

東中国海問題における中国側の立場と主張には国際法上の十分な根拠があるということを重ねて言明しておきたい。また、「国連海洋法条約」の規定に基づき、両国はまず協議を通じて対立点を解決すべきである。現在双方共に、両国関係の大局に立ち、「係争は棚上げにして共同開発をする」ことを積極的に検討すべきであり、これが双方にとって有益であると考えている。

東中国海問題の解決において両国の指導者には共通認識がある。この問題は複雑であり、一度の解決は不可能だ。双方が根気強く、向き合って進み、共に積極的な努力を払い、「係争は棚上げにして共同開発をする」面の早期進展を図ることが必要だ。

「人民網日本語版」2008年3月14日


法的根拠があると言っているがどの規定なのかは述べられていないのが怪しい。あるなら何条とかまで出せばいいのに。逆に中国の苦しい立場が見えるように思われる。
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by zarathustra1883 | 2008-03-24 01:14 | 世界情勢・外交

チベット問題への諸政府の対応と雑感

チベットの騒乱、中国経済の影響力を前に西側諸国は沈黙か
2008年 03月 20日 16:31

[ロンドン 19日 ロイター] 中国チベット自治区で起きた騒乱では、西側諸国が中国政府の対応を声高に非難する姿勢はさほど見られず、中国経済の影響力の大きさが暗に示される形になった。

 昨年ミャンマーで起きたデモ弾圧に対する反応とは対照的に、チベット騒乱での中国政府の動きに対しては、西側諸国からの批判の声が非常に弱いと専門家らは指摘している。

 米国の保守系シンクタンク、ヘリテージ財団のジョン・タシク氏は「ワシントンでは中国を例外扱いにする傾向がある」と指摘。中国の専門家である同氏は「ビルマ(ミャンマー)やスーダン、ウズベキスタンがやれば強く非難することを、中国の場合は知らないふりをしたいのだ」と述べた。

 チベット自治区ラサでのデモ参加者と中国当局との衝突による死者数は、中国当局が13人、チベット亡命政府が約100人と発表している。米国や西側諸国は同騒乱で自制を求めたものの、さらに踏み込んだ強い懸念は表明していない。

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルの中国の専門家は「中国をめぐる人権侵害を声高に言いたくない雰囲気が各国政府にある」と指摘する。

 2003年から年率10%以上の成長が続く中国は、今や世界4位の経済大国。向こう数十年の間には、米国を抜いて世界最大の経済大国になる可能性もある。

 また、中国は原油や金属など資源確保の動きを世界中で進めており、今年2月に国営の中国アルミが米アルコア(AA.N: 株価, 企業情報, レポート)と共同で、英豪系の資源大手リオ・ティント(RIO.L: 株価, 企業情報, レポート)(RIO.L: 株価, 企業情報, レポート)の株式取得に動いたことも記憶に新しい。

<タイミングと経済的相互依存>

 チベット情勢に関する西側諸国の関心は過去にも高かったとは言えないが、米中間の経済的相互依存が強まっている現在では、これまで以上に西側の「不干渉」姿勢が浮き彫りになっている。

 チベットで今回の騒乱が起きたのは、米政府が信用危機や米ドル下落という問題に直面している微妙な時期。約1兆5000億ドルの外貨準備を保有し、その大部分を米国債で運用している中国が米国債の購入をストップすれば、米ドルは一段と下がる可能性がある。

 昨年12月には、中国の政府系投資ファンドである中国投資公司が、サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅融資)などの評価損で多額の損失を出した米モルガン・スタンレー(MS.N: 株価, 企業情報, レポート)に対し、総額50億ドルの出資を行っている。

 一方、中国も米国や西側諸国への製品輸出を背景に大幅な貿易黒字を維持しており、その点でも両者は経済的に相互依存している。

 欧州連合(EU)では、ブラウン英首相が1月に中国を訪問した際、中国の政府系ファンドからの投資受け入れに前向きな姿勢を示したほか、サルコジ仏大統領の昨年11月の訪中時には、フランス企業が総額300億ドルの契約をまとめている。

 (ロイター日本語ニュース 原文:Adrian Croft、翻訳:宮井伸明)


レアルポリティークの世界では、このように中国への非難は控えめにならざるをえないだろう。道徳的な善悪は別として。(この問題については、右も左も「道徳で政治を語りすぎ」だと思っている。政治についての発言と言うより市民運動としての発言ならそれでも良いのだが、政治ブログの発言の多くは、草の根の運動というにしては左右共にイデオロギー色が強すぎる。ちなみに、左は共産主義ではなく「人権」という名のイデオロギーである。)

ただ、私はチベットの人々に諸手をあげて支持できない点がある。(一応、ウェブ上で署名はした、つまり、基本的にはチベットの人々を支持・支援したいのだが。)それは、最初に暴力を使ったのはチベットの人々ではないのか?という疑いが拭えないからである。(そうではないのかもしれないが、十分に実態が分からない。)

確かに50年前に中国はチベットを侵略したのは事実だろうが、それは昔のことであり、今回の件について、暴力による抵抗をする前に他に手段はなかったのか?少なくともチベットの人々はパレスチナの人々とは異なった境遇にあるはずであり、合法的ないし、もう少し道義に適ったやり方をとれないことはないのではないか?という思いがあるからである。

オリンピックという世界的な注目が集まる時だからこそ、抵抗を示すことが世界からの関心を集める効果があるのは確かであり、だからこそ今回の事件も起こったのだろうが、もう少しスマートなやり方があるようにも思われてならないのである。中国の侵略は中東ほど勢力が錯綜していないのだから不完全ではあっても解決可能だと思うのだが、安易に暴力に訴える勢力が多いとなれば、それも困難になりそうだ。

いずれにせよ、チベットの今回の問題を語るには情報が少なすぎるというのが最大のネックである。事実を知らないのに「とにかく人権侵害を非難すべし」という気にはなれないのだ。


以下、余談。

基本的に今チベットで起こっていることは、ウォーラーステインの世界システム論で言うインコーポレートであると見ることができる。だとすれば、そのうち取り込みが完成すると見ることができる。確かに、「搾取」される側にチベットの人々は立つだろうが、資本主義「世界経済」という世界システムの中での取り込みではなく、むしろ「世界帝国」的なシステム(単一の政治的統治機構)の中での取り込みだから、再配分もそのうち不十分ながら行なわれるはずである。これは19世紀末頃までにインコーポレートが完了した後、20世紀の中葉に「危険な階級」に対する懐柔策としての「福祉国家」が出現したことと同じとはいえないまでも近い現象である。
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by zarathustra1883 | 2008-03-24 00:51 | 中国