ブログ「ツァラトゥストラはこう言っている?」の姉妹編。気になるニュースや雑感・着想のメモ等(エントリーへのリンク付きTBかエキサイトブログのみTB可です。)
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小室哲哉の詐欺容疑と新自由主義的マネーゲーム

小室哲哉容疑者:世界進出で挫折…借金も15億円超

 数々のミリオンセラーを世に送り出した希代の音楽プロデューサーが地に落ちた。著作権譲渡をめぐる5億円の詐欺容疑で4日午前、大阪地検に逮捕された小室哲哉容疑者(49)。90年代、Jポップ界に「小室ブーム」を巻き起こし、長者番付にも名を連ねた小室容疑者だが、最近は15億円以上の借金を抱えていたという。転落の原因の一つとなったのは世界進出の挫折だった。【藤田剛、林田七恵】

 4日午前7時50分ごろ、小室容疑者は大阪市淀川区のホテルから、地検の係官が運転するワンボックス車に乗り込んだ。明るい茶色に染めた長髪、ジーンズにパーカーという若々しい身なり。終始無言で、伏し目がちの目にはわずかに涙が光った。約20分後、同市福島区の地検庁舎に到着。大勢の報道陣を前に、体を前かがみにしながら視線を左右に動かし、落ち着かない様子だった。そして逮捕。かつての栄光は完全に消えた。

 98年1月、小室容疑者は「アジアに総合娯楽事業を」との触れ込みで、香港に音楽制作会社「ロジャム・エンターテインメント」を設立した。中国や香港、台湾などのアーティストをプロデュースし、アジアでの市場開拓が狙いだった。

 当時、小室容疑者はJポップ界の頂点をすでに極めていた。TRFや安室奈美恵さん、華原朋美さんらの曲を次々にミリオンヒットさせ、96年の高額納税者番付は芸能界トップの全国4位。推定年収は20億円と言われた。次の目標はアジア、欧米へと向き、ロジャム社がその足がかりとなるはずだった。

 ロジャム社は01年5月、香港の新興市場に上場。小室容疑者は会見で「アジアの国々に質の高い音楽コンテンツを提供していく」と高らかに宣言した。ところが、株価はわずか2週間で売り出し価格の半値を割り込み、その後も下落。02年度決算は約12億円の赤字となり、海外でのCD販売やプロデュースも伸び悩んだ。

 結局、小室容疑者は04年、持ち株をすべて売却し、会長職を辞任。経営からの撤退を余儀なくされた。「小室は香港の事業に数百億円をつぎ込み、ばく大な損失をこうむったらしい」と話す関係者もいる。

 海外に重点を置いてからは、国内の小室人気も陰りを見せる。00年以降は目立ったヒット曲が生まれず、消費者はすでに「小室サウンド」に飽き始めていた。01年には吉本興業と契約したが、大きな実績も残せず、07年に契約を解消した。

 一方、小室容疑者の派手な生活や事業への投資は続き、借金ばかりが増えていった。小室容疑者関連のイベント企画会社「トライバルキックス」が、サッカーJ1「大分トリニータ」のスポンサー料を滞納したり、離婚した前妻への慰謝料の未払いが発覚するなどスキャンダルも続発。最近ではロサンゼルスの豪邸や高級外車などをすべて売却し、年間2億円を超えるヒット曲の印税収入も、大半が債権者に差し押さえられていたという。

   ◇小室プロデューサーが手がけた主な曲◇

■「My Revolution」(86年、渡辺美里)

■「Get Wild」(87年、TM NETWORK)

■「EZ DO DANCE」(93年、trf)

■「恋しさと せつなさと 心強さと」(94年、篠原涼子)

■「WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント」(95年、H Jungle With t)

■「DEPARTURES」(96年、globe)

■「I’m proud」(96年、華原朋美)

■「CAN YOU CELEBRATE?」(97年、安室奈美恵)

※敬称略。( )内は、提供年、提供アーティスト

毎日新聞 2008年11月4日 15時00分(最終更新 11月4日 15時14分)

この記事を読む前から感じていたことだが、小室の失敗は、マネーゲームの実態を示しているように思われる。

海外進出時に「株価」が下がったことで損失を出したという部分もそうだろうし、そもそも楽曲の著作権を売買・譲渡するということもまた、「マネーゲーム的な世界」――そこではすべてが流動性に変換される――が音楽業界にも深く浸透していたことを示しているように思われる。



さて、70年代以前はよくわからないが、少なくとも80年代以降、音楽はどんどん商品化が進んでいったと私は見ている。ロック系のバンドやシンガーなどが「自分たちのやりたい音楽」と「売れる音楽」とのハザマで悩むということが80年代後半から90年代前半にはよく見られたと記憶する。(例えば、BOφWYなどが初期の路線からメンバーを減らしながら、よりポップで毒のない歌詞の曲になっていったことなどにもそれは現れていると思う。)

そんな中で、そうした悩みを感じさせない音楽が小室の音楽だった。当時の私には違和感があった。何もかもが「軽い」と感じられた。もっと的確に言えば、軽薄という感じである。実力も大してないような歌手が、深みのない歌詞の歌を、チャカチャカと軽いリズムの(少しワンパターンな)曲に乗せるという音楽を大量生産していた。

完全に「商品」として割り切って大量生産されていた音楽が小室の音楽だったと思う。だから、私はそれらを自分で買ったことはないし、積極的に聞くこともなかったのだと思う。
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# by zarathustra1883 | 2008-11-05 00:36 | 社会

次々と表面化する新自由主義政策の破綻?

<エムケイグループ>保育園など30カ所休園 11月から

10月31日15時1分配信 毎日新聞

 関東地方を中心に保育園などを運営している「エムケイグループ」(東京都豊島区)の資金繰りが悪化し、系列の保育園など約30カ所が11月から休園になることが31日分かった。同社によると、資金繰りの悪化に伴い、保育士らの給与が支払えなくなっている。保育園などの運営は今月末で終了し、11月以降の運営については近隣の関係機関に協力を求めるという。【木村健二】

最終更新:10月31日15時1分

数年前までやたらとPFIとかNPMとかという言葉が行政学関連の業界で流行っていたのだが、これなんかはまさにそういうやり方の破綻を示している事例だと言えよう。民営化すればよくなるとか、「民間にできることは民間に」なんていうキャッチフレーズも同じことである。

私としては、推進論者がどんなコメントをするか聞いてみたいものだ。

彼らの議論を聞いていていつも思ったのは、彼らはこうしたことが起こっても困ったことだという認識が非常に薄いということ。つまり、他人事でどうでもいいと思っている。それは政策を考えるスタンスではないのだが、そのことが理解出来ていないということだ。

しかし、現実にこうした問題が起きてしまうと、彼らは本音を語ることもできず、開き直るか、あるいは苦し紛れのとってつけたような言い訳をせざるを得ないのではないか。
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# by zarathustra1883 | 2008-11-04 01:40 | 社会

増税論者のつぶやき

最近思うのは、日本政府は増税の機会をまたもや逃したということだ。

麻生は3年後の消費税増税などとも言っているようだが、その時の政権の判断でそれを先延ばしにすることも可能である。さらに言えば、消費税を増税するというのはあまりに安易な方法であり、逆進的でもあるから好ましくない。増額分をすべて地方税として自治体に分配するというのならば、一つの方向性として理解できるが、その場合でも、まずは所得税と法人税を中心として税体系の再構成がなされなければならない。

例えば、以下のようなことである。

①所得税と法人税の行き過ぎたフラット化を正すこと。
②都道府県の法人課税を原則として国税に移し、その分の消費税を都道府県税にするという税源移譲を行うこと。
③所得税の分離課税を原則廃止すること。
④相続税の課税最低限を引き下げ、さらに税率の累進性を高めること。

これらを十分に行ってから消費税に手をつけるべきである。

本来はこうした改革案を2000年代前半には提出し、着手しておくべきだったというのが私の考えであるが、現実はあまりにもそれとかけ離れた新自由主義が跋扈してしまった。

その際、90年代以降、日本社会の新自由主義化が進んだことによって、今回の金融危機によるダメージも大きくなったことは見落としてはならない。これにより経済が、あまりに世界の金融の動きとリンクを強めることとなったからである。

新自由主義はグローバリゼーションという名の金融自由化の本質的な要素を覆い隠しながら、その効果を社会全体に広めるための方便としてのイデオロギーである。ようやく新自由主義への反論を行う機運は高まってきたものの、その根本的な誤りを正し、恥を覚悟しない限り、専門家がこのイデオロギーを持ち出せないようにしてしまうことが必要である。


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# by zarathustra1883 | 2008-11-03 18:33 | 思想

リーダー待望論、公務員バッシングと依存心

何かに依存する心理が、怒りの原因になることがある。

例えば、依存している対象から依存を許さないことを告げられた時などに、怒りが依存対象に向かうという現象が見られる。

昨今の「カリスマ的なリーダーを待望する風潮」と「公務員バッシング」もこれと同じ心理の反映であるという側面がある。

バブル崩壊後の日本では、何かがおかしい、何かがうまく行っていないという漠然とした雰囲気が共有されている。しかし、その原因は何なのか、どうすれば解決できるのかということについての具体的な指針は共有されていないし、一人ひとりの中で具体化もされていない。漠然と問題があることだけが感じられる。その問題は、自分や身近な人びとでは解決ができないと感じている。誰かに打破して欲しい、解決して欲しいという依存心が生じがちになる。

それを反映しているのが「強いリーダー」とか「リーダーシップ」といったものを待望する機運である。小泉が首相の座に登りつめるときにも、この心理が作用したし、彼がリーダーを演じている間もそうだった。その後には、彼ほどのカリスマ性を持つリーダーが国政には現れていないから、常に不満を感じて支持率は低いままになっている。橋本徹がやたらと一部で支持されているのも、これと同じ「リーダー待望心理」という依存心によるものであると解釈できる。

「公務員バッシング」は、かつては(90年代前半頃)高級官僚(あるいは、その候補生としてのキャリア組)を対象としていたものだが、それが繰り返されるうちに、大衆へと一種の「常識」として広がり始め、それに伴い、次第に対象が拡大されてきた。

これも「誰かに解決して欲しい」という依存心が根底にあると読める。つまり、「誰かに解決して欲しい」という思いが、「優秀であるとされていた、あるいは、権力を持っているはずである『官僚』がきちんと問題を解決するべきだ」という責任の押し付けに転化し、漠然とした問題が常にある感覚の中で、何か具体的な事件をきっかけに「官僚が悪い」(それがより広く解釈されて「公務員が悪い」になる)と攻撃の矛先が向かう。何をすべきかを支持するのは主権者とその代表である議員であるはずであるにもかかわらず、ここでは主権者としての責任は放棄されている。自分は悪くないのに官僚が悪いことをしているから自分の生活は何かおかしい、という発想が常識化している。そこには本人には気づかれていない依存心がある。

私は「平均的な大衆」にこの「依存心」を克服することを訴えはしない。道徳的な訓戒として指摘することくらいはしてもいいかもしれないが、彼らを一気に変えることなど不可能であると考えるからだ。私は一定水準のVernunft(理性)を持ち合わせた人びとに対して訴えたいと思う。「魅力的な政策を考えよう」と。

そこで生まれる理論が政策を実現するための運動に繋がり、それが政治家にも波及するような動きを作り出すことは、個人の力では不可能である。しかし、ネットワークを通じてこれを広めていくことは多分に偶然的な要素が絡んでくる。まずは不動的なコアとなる理論・理念・政策を確定することである。運動の中から、運動を行うことから思想が生まれてくることがある。だから、運動を行うことは何であれ否定はしない。

しかし、運動家と接して思うのは、彼らには十分に熟考され、練り上げられたプログラムが欠けており、場当たり的になりがちではないかということだ。場当たり的な運動が向かう矛先は、「敵対勢力への反対」になりがちではないか、とも思う。ブログなどの言説を見ても、明らかに「敵対勢力への反対・批判」のための言説が政治に関しては非常に多い。そうした運動は、そこで満足してしまうことがさらなる前進を阻むのではないかと思う。

どちらかというと、理論を重視する傾向のある私の趣味の問題もあるが、私としては今どのような政策が必要なのか、今、世界はどのような体制に移行しようとしており、それはどのようなものであるのが望ましいのか、ということをはっきりさせたいと思っている。
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# by zarathustra1883 | 2008-11-03 17:52 | 思想

やっぱり選挙は任期満了後か?

<麻生首相>先月13日解散明言 心変わりで公明と亀裂

11月2日2時30分配信 毎日新聞

 小選挙区制が導入されて以来、最大の政治決戦になるはずの08年衆院選が見送られた。その最終局面、2晩にわたった秘密裏の自公党首会談は、麻生太郎首相がいったんは公明党に年内選挙を約束しながら、後に心変わりしたことに伴う亀裂の弥縫(びほう)場面だった。

 麻生首相が追加経済対策を公表した10月30日夕の記者会見を前に「取扱注意」と記された文書が政府・与党の主要人物に配られた。

 「総理記者会見の骨子」として「解散については言及しない」「補正予算は、早急に準備させるが、提出時期や、会期の延長も未定」などと首相発言を予告する内容だった。

 首相発言は実際、この範囲内に収まった。さらに衆院選の際の政治空白を問われると「選挙になったからといって行政がなくなるわけではなく、政治空白が起きるとは考えていない」と答えた。

 首相は自らの解散権が縛られないよう慎重に言葉を選んでいた。会見予告ペーパーの存在は、首相が周囲と協議し、発言内容を綿密に計算していたことをうかがわせるものだ。

 文書の伏線は、会見に先立つ2回の自公党首会談にあったが、首相は北京でのアジア欧州会議に出発する前に、1回目の会談を設定していた。

 「我々の支持母体は簡単に選挙日程を変えるわけにはいかないんです。日程が頻繁に変わるのは困る。選挙協力をやる上でもよく考えていただきたい」

 10月26日夜、グランドプリンスホテル赤坂の一室。公明党の太田昭宏代表は、北側一雄幹事長とともに首相に再考を迫ったが、首相は「国民の多くは今、選挙より景気対策を望んでいると思う」と繰り返し、論議は平行線をたどった。

 28日夜の再会談を求めたのは太田氏だった。「金融サミットに行って日中印3カ国でアジア版ニューディール政策を打ち上げたら格好の選挙対策になる」と食い下がる太田氏に、首相は「やはりこの時期に政治空白は作れない。理解していただきたい」。

 埋まらない溝を前に両者の妥協案として浮上したのが、2次補正の時期をぼかし、選挙による政治空白を否定する会見内容。早期選挙の余地を残すことにほかならなかった。

 太田氏は渋々了承する代わりにこう言った。「総理、約束したじゃないですか」

 負い目があったのは首相の側だ。「解散時期は決めていない」と繰り返していた首相だが、実は違った。10月13日夜、帝国ホテルの会員制バー。極秘に太田氏を呼び出した首相は「総選挙は11月30日投票でお願いしたい」と告げていた。

 ◇大敗予測、解散に足かせ

 麻生太郎首相が公明党の太田昭宏代表に「11月30日衆院選」と明言した10月13日の夜、時間を置いて自民党の古賀誠選対委員長も首相の待つ帝国ホテルのバーに姿を現した。

 首相が「10月末に解散し、11月30日投票でやろうと思う。選挙準備はできてるかな」と胸の内を明かすと、古賀氏は「大丈夫です」と答えた。首相はその日昼、自民党本部で選挙用CMの撮影をすませていた。

 太田氏は翌14日、大阪市内で街頭演説し、雨にぬれながら「激しい衆院選が間近のようでございます。雨が降ろうとどうなろうと、私たちはひるまない」と声を張り上げた。自民党の細田博之幹事長や大島理森国対委員長には10日ごろに首相の意向が伝わっていた。

 首相の考えを承諾した古賀氏だったが、直後にブレーキ役を演じることになる。9月下旬に続いて自民党が実施した追加の選挙情勢調査で「自民党198議席」という衝撃的な予測が届いたためだ。公明党と合算しても衆院の過半数には届かない。古賀氏は「今選挙をやったら負ける」と確信し、首相に近い菅義偉選対副委員長に「総理に選挙を先送りするよう進言してほしい」と要請した。

 後に潮目を変えたと評される10月16日の4者会談は、古賀氏が背後にいる形で実現した。08年度補正予算が成立したその日の夜、首相は東京・赤坂のANAインターコンチネンタルホテルで腹心の中川昭一財務・金融担当相、甘利明行革担当相、さらに菅氏とひそかに会談した。

 甘利氏は「いつやるのが一番いいか、あらゆるデータを分析して冷静に決めてほしい」と慎重な判断を求めた。中川、菅両氏は「政治空白を作るより、景気対策を求める国民が圧倒的に多い。在任期間2カ月半の首相になりますよ」と詰め寄った。首相は「うーん」とうなるだけだった。

 翌17日、首相は党本部で選対職員らと各種世論調査の数字をさらに精査した。数字の厳しさを実感した首相は先送りを決断した。

 ◇役割分担、先送り隠し

 民主党はこの時点で、早期解散を実現するため、法案審議に協力する姿勢を打ち出していた。先送りの首相方針が民主党に伝われば、インド洋での給油活動を延長する新テロ対策特別措置法などの審議に影響が出かねなかった。首相は自民党の細田、大島両氏に「早期に解散があるという言い方を変えるな」と指示した。

 首相の意を受け、細田氏は18日夜、埼玉県川島町での講演で「麻生さんは解散して民意を問うて、勝利を収めて次の政策、景気対策を打ち出していくことが最も望ましいという考えを今のところ持っておられる」と発言。大島氏も同日、青森県八戸市での記者会見で「首相が非常に強い思いを持つ追加経済対策が27日からの週に出る。その時点で明確に方針を示していただけるのではないか」と早期解散を強くにじませた。

 解散について口をぬぐう首相、解散風をあおる幹事長という役割分担は、この時期から定着し始めた。

 民主党は独自のルートで先送りの感触をつかんでいた。10月21日夕、民主党本部での幹部会。山岡賢次国対委員長は「解散は先送りになりそうだ。『審議を引き延ばせ』という声が出るだろうが、国対の方針は当面変えません」との考えを表明した。小沢一郎代表は、黙って聞いていた。

 山岡氏は考えていた。首相が解散の先送りに傾いているにしても、直ちに審議引き延ばしに転じれば、逆に与党側が先送りの口実にしかねない。しかし首相の正式表明に備え、方針転換の種は今からまいておく必要がある--。幹部会での「解散先送りなら審議協力路線は転換」との意思統一を背景に、民主党の国会戦略は軌道修正を始めた。

 ◇2度目の決断またも断念

 自民党総裁選の最中に首相がもくろんでいたのは「10月3日解散、11月2日衆院選」だった。方針がぶれた最初の転機は9月28日。松本純官房副長官らと情勢調査を分析したところ、自公で過半数獲得が微妙という結果。ただ、自民党候補の多くが支持層に浸透していなかったため、首相は「(選挙運動を)もっとやれば伸びるじゃねえか」と口にし、解散を見送った。

 その後、金融・経済情勢のさらなる悪化を受け、首相の心は再び早期解散へと揺れ動く。10月8日には日経平均株価が4年10カ月ぶりに1万円割れ。当時、首相は麻生派議員に「経済状況の悪化は自民党に有利に働く」と語っている。危機の時こそ勝機があると判断した首相は9日、追加経済対策のとりまとめを与党に指示した。

 「11月30日衆院選」はこの延長上にあったが、首相は2度にわたって、選挙を断念したことになる。

 10月27日夜、首相は河村建夫官房長官、細田氏、大島氏、松本氏とホテルオークラの日本料理店で、先送り表明後の国会対策を協議した。大島氏は机の上に紙を広げ、総選挙の時期について「年末年始」「4月、5月」「任期満了」の3パターンを提示した。

 河村氏は29日夜、党内各派閥の領袖に電話を入れ、30日の首相会見について「2次補正予算を提出するかどうかは言わない。解散についても何も言わない」と説明した。

 「これだけ選挙の日程がくるくる変わった経験は初めてだ」と衆院事務局のベテラン職員が振り返る先送り政局は、こうして幕を閉じた。

  ◇

 西田進一郎、田所柳子、仙石恭、野口武則、近藤大介が担当しました。

最終更新:11月2日2時30分
毎日新聞

先月の半ば頃、ニュースはほとんど見ることができずに、身近な動きだけから選挙の感触を書いたエントリーを上げたが、おおよそその感触は正しかったようだ。10月中旬に選挙の先延ばしの方向に大きくシフトした。今のところの予想では任期満了まで、最大限の期間にわたって権力を自民党は保留しておくつもりであるように見える。
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# by zarathustra1883 | 2008-11-02 17:46 | 政治ニュース

現在の金融危機は100年に一度のものではない。

首相、3年後消費税率上げを明言 解散は当面見送り

2008年10月30日21時29分

 麻生首相は30日、新総合経済対策を発表した記者会見の中で、行政改革や景気回復を前提に3年後の消費税率引き上げを明言した。衆院解散については「政局よりは政策、何より景気回復という世論の声が圧倒的だ」と述べ、当面は見送る考えを示した。

 「日本経済は全治3年」と主張する首相は「経済状況が好転した後に、財政規律や安心な社会保障のため、消費税を含む税制抜本改革を速やかに開始する」と表明。「大胆な行政改革を行った後、経済状況を見た上で3年後に消費税の引き上げをお願いしたい」と述べた。将来の財源を明確にすることで政権政党として民主党との違いをアピールするとともに、2兆円規模の定額給付金など新総合経済対策に対するバラマキ批判を封じる狙いがあるとみられる。

 引き上げ幅には言及しなかったものの、与謝野経済財政相は30日の記者会見で「一挙に5から10%のレベルにはなかなかいけない。10%になったら生活必需品は低い税率で据え置くべきだというのも有力な説だ」として、10%程度を目指し、複数の税率を設定する可能性に言及した。

 首相は一方、当面は景気対策を最優先して取り組む姿勢を強調。現在の経済状況について「100年に1度の、金融災害とでも言うべき米国発の暴風雨」との認識を示した。来月15日にワシントンで開かれる金融危機対応のための緊急首脳会議(サミット)では(1)金融機関の監督・規制への国際協調(2)格付け会社に対する規制(3)会計基準のあり方――の3項目を議題として提起することを明らかにした。

 新総合経済対策を実現するための第2次補正予算案の提出時期については「いまの段階で決めているわけではない」と明言を避けた。ただ、2次補正の成立が「優先順位は一番」として、当面の解散は見送る姿勢だ。

 「ねじれ国会」のもとで今後も国会審議の見通しが不透明ななか、首相は「(衆院解散は)しかるべき時期に私自身が判断する」と強調した。今後は、(1)年末か来年1月の通常国会冒頭(2)09年度予算成立後の4~5月(3)来年9月の任期満了前――の中で解散の時期を探るとみられる。


以上、asahi.comより。

◆消費税を3年後に上げるというのは、ある意味、うまい戦略だ。自民党が選挙で負けた後で、この時限爆弾が炸裂するだろうから。

もちろん、私が望むのは消費税ではなく所得税と法人税を基幹税としてもう少しまともに機能できるように制度改正することである。

◆上の認識とも関連するが、100年に一度の金融災害とされている現在の金融危機だが、これは恐らく誤った認識だ。金融グローバル化をその本質とする「グローバル化」を放置しておく限り、この程度の金融災害は10年か10数年ごとに起きる可能性が高いというのが私の見方である。

100年近く起こらなかったのは、20世紀後半にはブレトン・ウッズ体制という歯止めがあったからに他ならない。ブレトン・ウッズと同じ体制を再構築することは不可能だし、望ましいとも言えない(永続性がないから)が、「ブレトン・ウッズ的な国際的な体制」が改めて構築されなければならないように思われる。
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# by zarathustra1883 | 2008-10-30 22:07 | 経済・財政

善は急げ、というけれど…

中国の8月8日入籍組、もう離婚危機 「4割準備不足」

2008年10月25日3時0分

 縁起を担いで北京五輪の開幕日だった8月8日に駆け込みで結婚した多くの新婚夫婦が、早くも離婚を考えていることが、上海の「中国離婚問題研究センター」への相談状況でわかった。センターの明麗・副主任は「深く考えないで結婚した人が多く、半年か1年後に問題が出てくると予想はしていたが、こんなに早いとは……」と驚いている。

 同センターによると、上海では年間約12万組が婚姻届を出しており、1日平均約330組。だが、8月8日にはその平均の約21倍、7189組が婚姻届を出した。ただでさえ中国では数字の「8」は縁起が良いとされるところに、北京五輪開幕が重なり、結婚ラッシュとなった。だが8月8日~10月20日の間に、同センターに離婚の相談をした約千人のうち、8月8日に結婚した人が約400人もいた。

 相談の中には、知り合って1週間後に結婚し、すぐに破綻(はたん)したケースや、米を炊く際に電気炊飯器を使うか鍋で炊くかでけんかとなり、離婚を考えているケースなどがあるという。同センターは、少なくとも4割の夫婦が、心理的な準備がないまま結婚したと分析している。(上海=西村大輔)


以上、asahi.comより。

うーん、ここまで来ると限りなく笑い話だな。

ただ、ここまでヘンテコな状況が起きている社会の背景はどのようなものなのか、考えてみる必要がありそうな気がする。中国共産党や政府が「和諧社会」をスローガンとしていることともリンクしているように思われる。
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# by zarathustra1883 | 2008-10-29 01:58 | 中国

「日本人」が「ノーベル賞」を受賞することは喜ばしいのか?

少し前、ノーベル物理学賞を3人の「日本人」が受賞したことが「明るいニュース」として報道された。他にも化学賞などもとった人がいたらしい。

私に言わせると、このニュースの何が「明るい」のかサッパリ意味不明である。「日本人」が受賞したことがそんなに嬉しいことなのだろうか?

私にとってノーベル賞というものが喜ばしいものでありうるとすれば、それはこうした賞を受けた学説が一般社会に認知されることによって、社会に何らかの「良い」影響が及ぼされる場合であり、その効果が現れることに他ならない。誰が受賞したかなど、あまり意味はないし、その人の国籍がどこに属するかということなどまったくというほど意味がない。

私が批判している発想には複数の漠然とした観念が交錯しているように思われる。

ひとつは「民族性」なるものが存在していると考え、「日本人が受賞」したことから「日本人は優秀」という誤謬推理をしてしまうような観念、または「国民的アイデンティティ」の信奉者で、このアイデンティティを共有している者を「仲間・身内」と考え、その「仲間が受賞した」というところから「民族性」論者と同じ誤謬推理を行うようなケースである。

もうひとつは、国際政治および各国政府の経済戦略の観点であるが、科学とその実用化とは同じ人が行うとは限らないことなどから考えても、今回の物理学賞の成果がこうしたものに結びつくとは言えない点で誤っている。

強いて言えば、NHKのニュースでコメントしていた人(科学者仲間?)が、基礎研究には時間がかかるものであるということを一般の人々らにも理解してもらえるきっかけになればいい、という主旨の意見があったと記憶するが、これは「業界団体としての科学者集団」の党派的な意見を若干含みながらも、政治(行政)によって学術研究がバックアップされる際のあり方に対しては、傾聴すべきものを含んでいるように思えた。


さらに言ってしまえば、「ノーベル賞」というもの自体に功罪と言うべきものがあるとする意見もあり、「ノーベル賞受賞=よいこと」とは必ずしも言えない面もあるのだが、それを書く余裕はない。
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# by zarathustra1883 | 2008-10-10 23:42 | 今日のひとこと

政治と道徳を混同する者

政治がワイドショー的に扱われることが常態化している。

この影響というべきか、少なくとも連動・並行して政治の場でも政治が道徳の言葉で語られる。

こうした言説空間の中にいると、誰もが政治を道徳で語るようになっている

これは極めて由々しき状況である。
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# by zarathustra1883 | 2008-10-09 00:15 | 今日のひとこと

国替えってのは

民主党の小沢代表の国替えというのが少し前に話題になったが、小泉がやった「刺客」と似たような作戦ではあるかもしれない。

もしそうだとしたら、民主党は小泉時代の自民党の選挙戦術をよく研究していると思われる。
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# by zarathustra1883 | 2008-09-22 00:33 | 政治ニュース