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消費税の議論に見る「二大政党制」の問題点

消費税率「自民党の10%を参考に」 菅首相が明言

2010年6月17日23時17分

 菅直人首相は17日、将来の消費増税について、税率と、低所得者ほど負担感が増す逆進性の対策を含む改革案を今年度中にまとめる方針を表明した。税率については、自民党が参院選公約に盛り込んだ10%を「参考にさせていただきたい」と述べた。さらに、改革案の是非を問う解散・総選挙を行う可能性に言及した。

 菅首相は、こうした方針について、17日に東京都内で行われた民主党の参院選マニフェストの発表会見で明らかにした。

 民主党が昨年8月の総選挙で掲げたマニフェストは消費税率の引き上げに触れておらず、当時党代表だった鳩山由紀夫前首相は「私どもが政権を担う4年間、消費税の増税をする必要がない」と明言していた。党代表が菅氏に交代したとはいえ、わずか1年足らずで党の基本政策をひっくり返したことは、党内外の批判を呼びそうだ。

 この日発表された民主党の参院選マニフェストでは、消費税について「早期に結論を得ることをめざして、消費税を含む税制の抜本改革に関する協議を超党派で開始する」とだけ書かれている。しかし首相は会見で、具体的な税率について自民党案の10%を参考にする、と踏み込んだ。党内の正式な手続きを経ないまま、首相自身の公約として打ち出したかたちだ。「大きな税制改革を行う場合は、国民に信を問うのがあるべき道だ」とも述べた。

 自民党も17日に発表した参院選公約で、消費税率について「当面10%とする」としており、7月11日投開票の参院選は、2大政党がともに具体的な消費税率の引き上げ幅を掲げて戦う構図になる。

 首相は、具体的な道筋について「政府税制調査会で2010年度内に、あるべき税率や逆進性対策を含む消費税の改革案をまとめていきたい」と表明。さらに「超党派での幅広い合意を目指す努力を行いたい」と、6月11日の所信表明演説で各党に呼びかけた「財政健全化検討会議」で合意を目指す意向を示した。

 一方で、「超党派での法案提出が難しい場合は、民主党が中心になって改革案を取りまとめたい」として、最終的には、民主党単独で引き上げに踏み切ることもあり得るという考えも明らかにした。

 具体的な引き上げ時期について、会見に同席した玄葉光一郎政調会長は「2010年度内に政府税調のとりまとめができ、超党派ですぐに合意したとしても、実際に実施するまでには今から2年以上かかる」と述べ、最速でも12年度秋以降になるとの見通しを示した。

 民主党が17日に発表したマニフェストでは、11年度の国債発行額は10年度を上回らないよう全力をあげる▽20年度までに基礎的財政収支の黒字化を達成する▽衆院の比例定数を80、参院の定数を40程度削減▽11年度に公共事業をはじめとする補助金の一括交付金化――などが柱となっている。また、総選挙マニフェストで中学生までの子ども1人あたり月に2万6千円を支給するとしていた「子ども手当」は、「1万3千円から上積みし、現物サービスにも代えられるようにする」と明記し、満額支給を断念した。


asahi.comより。

消費税の議論について、二大政党制の悪い面が露骨に出ている。すなわち、両方の党が殆んど同じ案を出せば、選択肢が事実上なくなるということである。

もちろん、昨今は小党分立という情勢も他方にはある。大規模勢力が消費税増税で足並みをそろえる場合、「みんなの党」のようなネオリベ勢力が選挙で得票数を増やす可能性が高い。もちろん、すぐに巨大な勢力を得ることはないだろうが、その後の党勢拡大の足がかりを今回の選挙で得ることになる可能性がある。私に言わせれば、非常に悪い方向に向かうことになる。


ちなみに、上の記事で気になったのは、民主党のマニフェストで衆院の比例定数や参院の定数を削減しようとしていることである。比例が減ることで二大政党化はよりいっそう進展し、小規模政党が影響力を持つチャンスは劇的に減少する。意見の多様性が今以上に制限されることになる。また、国会議員の定数が減ること自体が、意見の多様性をそぐだけでなく、政治と金の問題を悪化させるという帰結を導くだろう。なぜならば、企業などは献金する対象が減るため多額の金を貢ぐことができるし、議員側も選挙の際により多くの金を持っている人しか当選できなくなる(当選しにくくなる)からである。
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by zarathustra1883 | 2010-06-22 00:54 | 今日のひとこと