ブログ「ツァラトゥストラはこう言っている?」の姉妹編。気になるニュースや雑感・着想のメモ等(エントリーへのリンク付きTBかエキサイトブログのみTB可です。)
by zarathustra1883
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歳入カットが創発を潰す?

収入確保道筋見えず 経済界「甘い」
大阪府予算法人税頼み
08年度1.8%増見込み


 2008年度の大阪府暫定予算案を発表した橋下徹知事は、22日の記者会見で「収入の範囲内で予算を組む」と述べ、府当局が使っている「歳入」という言葉を避けた。「府債でも何でも乱発してしまえば、歳入になってしまう」と懸念したためだ。大阪府の府税収入は法人事業税と法人住民税の「法人二税」への依存度が高く、景気の影響を受けやすい。企業業績の先行きが不透明感を増しており、財政再建のためには収入の確保策も重要になりそうだ。
(経済部 菊池隆)

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 暫定予算案では、学校校舎の耐震化工事といった必要最小限の建設事業費など183億円分の府債発行を計上したが、「収入の範囲で」と言うことで、原則として府債発行は認めないという「政治信条」を撤回しない意思を示した。

 近年の府税収入は、40%前後を法人二税に依存している。関西経済の地盤沈下に加えバブル経済が崩壊したことが、府税の減収という形で財政に打撃を与えた。東京に1年ほど遅れてバブルの波が押し寄せた大阪では、金融機関が焦るように不動産関連融資を競い合い、大阪府や大阪市なども「ハコもの」作りに踊った。

 90年以降、バブルがはじけると、大阪は東京以上に深い傷を負った。ピークの89年度に8352億円だった法人二税の収入は02年度には半分以下の3554億円にまで落ち込んだ。

 府は、「参考数値」として08年度の府税収入を07年度比で横ばいの1兆4373億円と見積もる。うち法二人税は1・8%増の5734億円だ。府内に本拠を置く大企業の業績予想などをもとに算出しているが、経済界からは「甘い見積もりではないか」という声も。07年度予算では法人二税収入が当初予算より327億円減収となり、府税全体で414億円の減額補正を余儀なくされた。

 米国経済の先行き不安に加え、原油や原材料費の高騰が響き、企業の収益が悪化に転じる可能性も強まっている。

 大阪商工会議所は22日にまとめた橋下知事への要望書で、税収増につながる産業振興策を重視するよう求めた。橋下知事が中長期的に収入確保にどう取り組むかが見えず、経済界はもどかしい思いで見守っている。

赤字脱却へ強い決意・・・橋下知事事業選択基準明示を

 将来の借金返済に備えた減債基金を取り崩すなどの「禁じ手」で、企業の倒産にあたる財政再建団体転落をこれまで回避してきた大阪府。就任わずか17日で橋下徹知事がまとめた暫定予算案は、「禁じ手」と決別し、赤字からの脱却への決意を強くにじませたものとなった。

 知事自ら「厳しいコストカットを伴う」と語るように、財政の健全化は並大抵ではない。職員の人件費にとどまらず、府民や市町村にかかわる事業の見直しも避けられないだろう。

 では、「子どもが笑う」というスローガンを掲げて当選し、府民の高い支持を頼りとする知事が、どこまで「府民の痛み」に手をつけるのか。知事は「セーフティーネット(安全網)は守る」とするが、事業の取捨選択の最終判断は「理屈じゃなくて、政治決断」と繰り返すばかり。明確な基準は不透明なままだ。

 府の従来の計画では、2008年度は減債基金から720億円の取り崩しを見込んでいた。府民サービスを優先させれば、結局、本予算で「禁じ手」を使う結末となる可能性はぬぐいきれない。一方、サービスを縮小すれば、関係する府民の反発は避けられない。

 知事が難しい判断を迫られるのは、むしろ本予算を編成するこれからだ。各事業を「切る」にしろ、「残す」にしろ、決断に至ったプロセスを徹底して公開し、その根拠を明確に示さなければ、府民の理解を得ることはできないだろう。
(社会部 十郎浩史)


(2008年02月23日 読売新聞)


法人二税の税収を1.8%増で組むというのは、現在の経済情勢を直視していないとしか思えない。恐らく、法人税を高めに設定しておくことで歳入不足の状態にしてしまい、「やむを得ない」という理由をつけてサービスカットを正当化する算段なのだろう。また、たまたま運よく税収が得られれば、債務を増やさずに運営できてよかった、と言うことができるだろうし。

橋下の発想を見て強く感じられるのは、財政の数字の帳尻合わせができればいいと考えているらしい、ということだ。

セーフティネットは切らないといっている。しかし、行政が提供しているものというのは、セーフティネットとインフラに大別できると思われるのだが、セーフティネットを切らないとすればインフラを切るしかないわけだ。インフラを切って困るのは、セーフティネットになっているインフラ以外のインフラは経済活動のためのインフラが多いから企業ってことになる。

企業を苦しめて企業からの税収を期待するというのは、無理があるのではないか。

そんな感じがするわけだ。(もっとも、単発ではこれがうまくいくことはありうる。インフラ整備などをしてもそれが企業の活動にプラスの効果をもたらすとしても、タイムラグがあるから。)

また、後半の囲み記事(?)で、事業の取捨選択の判断基準を明確にしろというのは、首肯できる。

この辺の話は、最近の道路財源の話なども連想するので、余談的に述べておきたいことがある。

現時点の状態で効率が悪いインフラは切るという発想は、システム論やネットワーク理論の見地から見て非合理的だと私は考える。なぜか?システム(ネットワーク)の状態が今の布置のままであるときに効率的なインフラだけが存在し、効率的に動いていないインフラがなくなるということは、ネットワーク理論的に言えば、ノードを繋ぎ変える可能性が少ないネットワークだということになる。現実が次々と情勢が変わっていく中で、今活発に動いているインフラだけを整備し、その周辺に別様のルートを構築できるようなインフラがないということは、ネットワークの発展の可能性を閉ざす行為なのである。今は使っていないようなルートをも確保しておくことが、ネットワークの生命を保つ上で重要な役割を担うことがあるわけだ。

私が即座に想起するのは、ペルシャ湾と紅海であり、アフリカを回る航路である。政治的な要因や技術的な要因などの要素が変わることによって、これらのルートの重要性は歴史の流れの中でしばしば変化してきた。交易ネットワークの繋ぎ変えが何度かあった。ペルシャ湾ルートが現在のシリアやイラク周辺の政治的な混乱のために使えなかった時期は紅海ルートが栄え、カイロやイエメンのあたりなどが栄えたりした。アフリカ航路ができて活性化するようになってからは、地中海の通商上の意味は激変した。

こうしたネットワークの繋ぎ変えの場面において、新しいリンクは何もないところから突然出てくるのではない。それ相応の条件があって、それがたまたま繋がることでリンクができる。近年の日本のように、今役立っていないものを全否定するような風潮が蔓延しているところでは、こうした新しいネットワークの繋ぎ変えには対応できないだろう。投資を行なうときにも「選択と集中」とか言っているようでは、予定されていない可能性への対応能力を削ぐことになりはしないか。

無駄を削って財政の帳尻さえ合えばインフラは削ってよいという発想は、まさにこうした新たな創発を作り出したり、それにいち早く乗っていく上では極めて不利な選択をしていることになることは最低限知るべきだろう。

私が中国に何度か行って強く感じるのは、中国には(特に都市部には)、壮大な無駄があるということである。そして、その無駄が新たなものの創発に繋がりそうな予感を感じさせるということである。日本は完全にその点で衰退過程にあり、希望のない社会になっているということである。
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by zarathustra1883 | 2008-03-03 00:24 | 政治ニュース
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