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ブログ「ツァラトゥストラはこう言っている?」の姉妹編。気になるニュースや雑感・着想のメモ等(エントリーへのリンク付きTBかエキサイトブログのみTB可です。)
by zarathustra1883
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財源についてのメモ

生活保護の母子加算、11月復活も困難 財源確保遅れる
2009年10月6日

 民主党が早期実現を目指していた生活保護の母子加算復活は、財源確保の遅れで11月の実現も困難な情勢となってきた。厚生労働相は6日、財源をめぐり財務相と協議後、記者団に「11月支給がまだ明確にみえていない」述べた。(共同通信)

マニフェスト作成時点で財源を明確にしていなかったことがこういう形で現れるわけだ。

そもそも、一般世帯の収入が減っている中でなぜ生活保護世帯の、それも「ひとり親世帯」ばかりを優遇する必要があるのかが私には理解できない。子どもがいる世帯であれば、子どもの養育に費用がかかることはわかるし、今流行の「子育て支援」という名目は立つだろう。しかし、今後、「子ども手当て」が創設される予定になっているのに、どうして生活保護世帯だけさらに加算するのか?また、母子加算がなくなった後、生活保護制度では「ひとり親世帯就労促進費」や「学習支援費」といった費目を設けて相応の手当てをしてきており、今回の母子加算復活はこれらとの整合性や関係の整理の方向性などもまだ全く聞こえてこないし、普通のメディアではこうしたものがあることすら報道を目にしていない。(父親の収入が減っていく中で、こんなにひとり親世帯を優遇したら「偽装離婚」で妻と子どもだけ生活保護を受けさせる世帯が増える危険性は高い。

10月や11月から復活させるつもりだったらしいが、厚生労働省が決定した後、都道府県に通知し、さらにそれが市町村に通知されて、それに基づいて現場(都道府県と市町村)がシステム改修などを行って初めて実現できるということを考えると、たったの2-3ヶ月でできる話であるとは私には思われない。最低でも来年度からなどとすべきであり、各項目との整合性や整理の仕方などももっと詳細に議論するべきではないのか?

公共事業を大幅に削減して福祉に充てるのは一見悪くないし、私も総論賛成である。しかし、公共事業で生活が初めて成り立つという人々もおり、私が知る限り、その末端の人々は生活保護と同等かそれ以下のレベルの生活をしており、公共事業を停止することで彼らの仕事が減ることで生活保護受給世帯が増え、生活保護の基準額の増額と生活保護受給者の両方の増加によりさらに歳出が必要になるという悪循環になる。

現政権のこうした政策よりは、公共事業等による景気対策は短期から中期的なものとして手当てしつつ、産業の構造転換(公共事業の内容をより効果的な分野に振り変えつつも、土建業の末端の人々ができる仕事を創出する)を行ないながら低スキル・低学歴等の人々の生活維持可能性を維持し、さらに、累進的な方向での増税により歳入を増やし、それによって福祉を中長期的な視点で拡充するという方向性が正しいように思われる。

(現在の1ドル89円前後という円高もかなり厳しい情勢であり、対応が必要であると考えるが、あまり明確なものが聞こえてこない。現政権には経済政策が欠けている。「福祉の拡充により消費を拡大することが景気対策」というような考え方は、ネオリベを批判する際に対極にある考え方を提示するという点で意味があり、私も自分で述べたこともあるし、基本的には支持してきた考え方であるが、それ以外の経済政策を欠いた状態でこればかりを経済政策であると豪語するようでは論外である。)

ちなみに、「無駄遣い」をなくすることで財源を確保する、というフレーズがやたらとテレビや新聞をにぎわせているが、ある歳出が「無駄」であるかどうかを決める基準が明確でない限り、何とでも言えてしまうのであり、内容を踏まえずに一律に負の価値を負荷したレッテルを貼ることになる。この意味で、この言葉は政策を語る上では「不適切な言葉」であり、不用意に使うべきものではない。
by zarathustra1883 | 2009-10-07 18:46 | 経済・財政
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